新型コロナ感染対策「ロックダウンもマスク着用もしなかった」スウェーデンの現状は?

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東京都医師会理事で「目々澤医院」院長の目々澤肇氏が10月11日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。スウェーデンでの新型コロナ対策と現状について解説した。

※画像はイメージです

ロックダウンもマスク着用もしなかったスウェーデン

飯田浩司アナウンサー)この夏、先生はスウェーデンにいらしたということで、スウェーデンの新型コロナ対策について伺います。スウェーデンは新型コロナ禍の初期段階で、ロックダウンもしなければマスクもしないという対応をしてきました。日本でも「こんなことをやっていて、スウェーデンは大丈夫か?」と言われていました。その後3年経ち、世界からはどう評価されているのですか?

目々澤)周りの国々はスウェーデンと足並みを揃えているわけではありません。隣のフィンランドやデンマークでは、公共交通機関のなかでのマスク着用は義務付けられています。

スウェーデンでの検査体制

新行市佳アナウンサー)スウェーデンでの検査体制はどうなっているのでしょうか?

目々澤)基本的には国民の実勢に任せるというスタンスです。町の薬局では普通に抗原検査キットが販売されています。

飯田)感染しても免疫がすぐ落ちてしまうのであれば、やはりワクチン接種ということになりますか?

目々澤)そういう形になります。5回目の接種がもう始まっています。

飯田)なるほど。予約なしで打てるというところですが、証明などはあるのですか?

目々澤)ワクチン接種証明は国際的な証明があります。日本でもそれを使った「ワクチン接種証明」というアプリがあります。その表示は国際版と国内版の2種類に分かれていて、国際版は世界共通です。

新行市佳アナウンサー、目々澤肇氏、飯田浩司アナウンサー

国民番号で電子カルテを管理

飯田)スウェーデンでは電子カルテ化は進んでいるのですか?

目々澤)スウェーデンの場合、国が全国でサーバーを用意してくれています。ベンダー(製造元)が3つ~4つあり、そこからアクセスする形です。日本のマイナンバーにあたる国民番号で管理されているので、国中どこからでも患者さんの基本的な状況にアクセスできるようになっています。

飯田)国民番号で管理されている。

目々澤)しかし、県によって状況が違います。ストックホルムのようなお金のあるところは画像などの共有もできていますけれど、産業があまりない県では、検査データはテキストデータだけの共有になります。ここにワクチン関係の記録がすべて入っています。

飯田)なるほど。

目々澤)自分のIDを証明できるものを持ってワクチン接種できる場所に行けば、予約なしでも打てるのです。

飯田)何を打ったかというデータがそこにある。

目々澤)記録されます。

飯田)必要があれば、そこから引き出せばよいと。

目々澤)そういう形だと思います。

飯田)場合によってはそこからデータを引き出し、国際記録にしてもらって持っていくような形ですか?

目々澤)そういった二度手間になるようなことを、あの国はやらないと思います。

弱ってきた高齢者に対して必要以上の治療はせず「見守る」という考え方のスウェーデン

飯田)日本の場合は高齢者対策に重点を置いていました。「命のトリアージ」というキーワードがありましたが、現状はどうなっていますか?

目々澤)現状は落ち着いていますので、それなりに治療はお年寄りでもやってくれると思います。ご高齢者への国民のコンセンサスが少し日本と違いますね。

飯田)スウェーデンは。

目々澤)日本では「自分の父親が倒れた、何とかして欲しい」と言うと、お医者さんも「全力を尽くします」という感じで、管が何本も入り、呼吸器をつけるような治療が当たり前に行われていると思います。

飯田)日本では。

目々澤)スウェーデンでは高齢になって弱ったり、食べられなくなった方などに対して、「積極的に治療する」という国民のコンセンサスがないのです。「弱ってきたなら見守ってあげよう」という傾向です。そういう考え方がベースにあるので、新型コロナが拡がってしまい「ご高齢の方には手が差し伸べられない」という状況が生じたのだと考えられます。

飯田)国民性の違いというか、文化の違いですか。

目々澤)文化の違いですね。

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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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