東京都医師会会長・尾﨑治夫が解説する新型コロナ「第8波」の現状

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東京都医師会会長の尾﨑治夫氏が11月14日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナウイルスの現状について解説した。

東京都医師会会長・尾﨑治夫が解説する新型コロナ「第8波」の現状

※画像はイメージです

各地の状況から第8波に入ったと考えられる

飯田浩司アナウンサー)今回は新型コロナについての正しい知識を身に付けていこうと思います。新型コロナについてはここ2~3年、いろいろな情報が飛び交いましたよね。

尾﨑)例えば、新型コロナワクチンを打ちたくない人が「ワクチンは打たなくても大丈夫」など、「自分に都合のいい情報」を信用するようなこともあります。そうではなく、中立的な判断をしなければならないと思います。

飯田)足元の新型コロナの状況ですが、新規感染者数が増加傾向にあることが報道されています。会長はどうご覧になっていますか?

尾﨑)流れとしては増加する時期に入ったということで、第8波の最初の段階にあると捉えるのが妥当ではないでしょうか。

新行市佳アナウンサー)第8波の入り口に入っている理由は何でしょうか?

尾﨑)まず寒い時期になってきたということです。また、第7波のときに感染された方や、抗体を持っていた方、ワクチンを打って抗体ができている方たちが、いずれも5~6ヵ月経っている人が多い。抗体が減ってきているのだと思います。

飯田)ワクチン接種から時間が経って。

尾﨑)現在、北海道で感染者数が増えていますが、寒さの影響で、部屋の換気ができていないのだと思います。東北や北陸、長野や新潟なども感染者が多いのですが、この辺りは第6波や第7波であまり感染者が出ていないのです。そのために抗体が十分にできていない。さらにワクチンの効果も切れてきているため、増えているのだと思います。

飯田)抗体ができていないために。

尾﨑)一方で沖縄は、第7波で相当数の感染者が出たのですが、その人たちが抗体を持っているため、いまのところ感染者が少ないという形になっています。東京はそれらの中間ぐらいですね。

東京都医師会会長・尾﨑治夫が解説する新型コロナ「第8波」の現状

新行市佳アナウンサー、尾﨑治夫氏、飯田浩司アナウンサー

全国的に高齢者施設でのクラスターが出ている

飯田)年齢層などに特徴はありますか?

尾﨑)高齢者施設でクラスターが全国的に出ています。

10代の感染者数が増加 ~3回目のワクチン接種は42.5%

尾﨑)もう1つの特徴は、10代の方の感染が増えてきていることです。

飯田)10代の人が。

尾﨑)第7波のときは、割合としては9%ぐらいだったのが、いまは13~14%ぐらいになっています。修学旅行などで、いろいろなところに移動していることも影響したのではないでしょうか。また、10代で3回目のワクチン接種を打った人の割合は、約42.5%です。約6割の人が追加接種で抗体ができていない状態なのですが、そういう方が感染しやすいのです。若いので行動力があることも原因の1つになっています。

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