医師も実践する「乾燥肌対策の5ヵ条」
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医師で医療ジャーナリストの森田豊氏が12月13日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。冬場の乾燥肌対策について語った。
乾燥肌になりやすい ~すね、ひざ、ひじ、かかと、目の周り、唇
飯田浩司アナウンサー)今回はドライスキンの対策について伺います。
森田)空気が乾燥していますので、乾燥肌に悩まされる方も多いかと思います。水分や皮脂が不足すると、皮膚のいちばん外側にある角質が剥がれ落ち、ひび割れが起こったり、粉をふいたり、肌がかゆくなったりします。ひっかいてしまうと傷が付くこともあります。新行さんは「肌が乾燥しているな」と思うことはありますか?
新行市佳アナウンサー)お風呂上がりなどは、引きつっているような感覚がありますよね。
森田)特に乾燥しやすいのは皮脂の分泌が少ない、すね、ひざ、ひじ、かかとです。顔であれば、目の周りや口の周り、唇が乾燥しやすいです。
飯田)目の周りも。
加齢によって肌に潤いを与えるセラミドなどの分泌が少なくなる
森田)個人差はあるのですが、肌の潤いに関わるセラミドや皮脂などの分泌は、加齢とともに少なくなっていきます。
飯田)加齢によって。
森田)加えて、空気の乾燥や寒冷、衣類による摩擦などの刺激で、さらに皮膚表面の乾燥が進んでしまいます。ナイロンタオルなどで強く洗いすぎると、バリア機能も低下します。また、熱いお風呂に入ることによって、皮脂を奪い取られますので、肌にはよくありません。
乾燥肌対策 ~1.湯船につかる前に体を洗う
飯田)乾燥肌には、私も悩まされているのですけれど、対策はありますか?
森田)私から乾燥肌対策を5つご紹介したいと思います。まず1つ目の乾燥肌対策として、湯船につかる前に体を洗った方がいいのです。湯船に入ってしまうと、皮膚の表面にある角質層がふやけてしまい、皮膚の脂が飛ばされてしまいます。その状態で体を洗うと、さらに角質層から脂が奪われてしまうので、乾燥肌が悪化するのです。
2.いちばん風呂は避ける ~一人暮らしの人は入浴剤を使用する
森田)2つ目の乾燥肌対策は、家族でお風呂に入る場合、いちばん風呂は避けることです。いちばん風呂には塩素が多く含まれていて、角質や皮脂が剥がれやすい状態になると考えられています。他の人が入ったあとの方が塩素が薄まっていることが多いので、肌に優しいということです。
飯田)なるほど。
森田)ただ、一人暮らしの方もいらっしゃると思います。そういう方は入浴剤の多くに塩素の働きを和らげる性質がありますので、一人暮らしの方はこれを利用されるといいのではないでしょうか。
3.体を強く洗わない ~手で優しく洗う
森田)3番目は、体をゴシゴシ洗わないということです。
飯田)強く洗わない。
森田)ゴシゴシ洗うと気持ちはいいのですけれど、毎日やると角質層がダメージを受けてしまいますので、石鹸を泡立てるなどして、手でやさしく洗うのがおすすめです。
4.熱い風呂に長く入らない
森田)4つ目の対策として、これは当たり前のことですが、熱い風呂の長湯は避けるということです。熱いお風呂に長く入ると皮脂が取れやすくなります。
5.入浴後、肌が完全に乾いていない状態で保湿剤を塗る
森田)5つ目の乾燥肌対策は、入浴後、肌が完全に乾いていない、しっとりとした状態のときに保湿剤を塗ることです。できれば肌から湯気が出ているぐらいのとき、すなわちバスタオルで体を拭いた直後に、すかさずクリームを塗ってコーティングしてしまうのです。私はこれを5年ぐらいやっていますが、自分で実践してみて、いいなと思っている方法です。
飯田)乾いてしまうと痒くなりますからね。
森田)5分~10分くらいですぐに乾いてしまいます。
新行)お肌がつっぱるというか。
森田)風呂場のなかで塗ってもいいかなと思うぐらいです。
番組情報
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます