八雲ふみね厳選! 2023年公開映画特集

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【Tokyo cinema cloud X by 八雲ふみね 第1095回】

新年あけましておめでとうございます。

2023年の干支(えと)は卯。皆さまにとって、飛び跳ねたくなるような楽しい出来事にたくさん出会える1年となりますように。本年もニッポン放送 NEWS ONLINE「Tokyo cinema cloud X」、そして八雲ふみねをよろしくお願いいたします。

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信する「Tokyo cinema cloud X(トーキョー シネマ クラウド エックス)」。

2023年は東映70周年記念作品『THE LEGEND & BUTTERFLY』、ディズニー100周年記念作『ウィッシュ』といったアニバーサリー作品が続々と公開。また2022年に『トップガン マーヴェリック』で日本中を旋風に巻き込んだトム・クルーズ主演『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』がお目見えするなど、前評判の高い作品がラインナップされています。

ハリウッド超大作が映画館に戻ってきて、2023年の映画業界は、ますます期待が高まるばかり。そこで今回は、八雲ふみねが注目する2023年公開映画をご紹介します。

『エゴイスト』

画像を見る(全10枚) 『エゴイスト』

『エゴイスト』 ~愛の本質を問う衝撃作

エッセイスト・高山真の自伝的小説を、松永大司監督が映画化したヒューマンドラマ。「第35回東京国際映画祭」ではコンペティション部門に出品され、高い評価を受けました。

『エゴイスト』

『エゴイスト』

気ままながらもどこか虚勢を張って生きている出版社の編集者・浩輔と、シングルマザーである⺟を⽀えながら暮らす、パーソナルトレーナーの龍太。惹かれ合った2人は満ち足りた時間を重ねていたが、思いもよらない運命の波が押し寄せてきて……。

恋人たちの心情を生々しいまでに体現した鈴木亮平と宮沢氷魚の熱演は必見。誰かを心から愛することの喜び。愛するがゆえに生まれる葛藤。観る者に、“愛の本質”を問いかけてくるヒューマンドラマです。

『生きる LIVING』

『生きる LIVING』

『生きる LIVING』 ~黒澤明監督の名作をリメイク

黒澤明監督が手がけた不朽の名作映画『生きる』を、脚本をカズオ・イシグロ、監督はオリヴァー・ハーマナスでリメイク。

舞台は、第二次世界大戦後のイギリス。余命宣告された男が、人生を見つめ直して新たな一歩を踏み出す物語が繰り広げられます。

『生きる LIVING』

『生きる LIVING』

2022年1月のサンダンス映画祭でのプレミア上映を皮切りに、ヴェネチア国際映画祭、東京国際映画祭など、各国の映画祭で上映され、オスカーへの期待も高まっている本作。

主演を務めるのは、イギリスの名優ビル・ナイ。アカデミー賞の前哨戦とされている「第80回ゴールデン・グローブ賞」では、主演男優賞にノミネートされています。

黒澤明監督のオリジナルでも印象的なシーンとして知られている、公園でのブランコシーンも再現。観る者の心に光を灯すような感動作です。

『TÁR(原題)』

『TÁR(原題)』

『TÁR(原題)』 ~ケイト・ブランシェット渾身の演技に注目

ドイツの有名オーケストラで、女性として初めて首席指揮者に任命されたリディア・ター。類い稀なる能力を持つ彼女だが、のしかかる重圧、過剰な自尊心、そして仕掛けられた陰謀により、心の闇が少しずつ広がっていく……。

主演を務めたのは、2度のアカデミー賞受賞経験を持ち、実力派女優として名高いケイト・ブランシェット。本作での熱量の高い演技が認められ、2022年に開催された「第79回ヴェネチア国際映画祭」では最優秀主演女優賞に輝きました。

「第80回ゴールデン・グローブ賞」でも主要3部門にノミネートされており、その後のアカデミー賞の行方も気になる本作。2023年、誰も見たことがない衝撃のエンターテインメントがベールを脱ぎます。

『大名倒産』

『大名倒産』

『大名倒産』 ~若殿もラクじゃない!?

ベストセラー作家・浅田次郎の傑作時代小説「大名倒産」が、ついに実写映画化となりました。

お人好し過ぎて商売上手とは言えないが、周囲の人々から愛されている越後・丹生山藩の鮭役人の子、間垣小四郎。彼は何と、徳川家康の血を引く、丹生山藩主の跡継ぎだった!

庶民から殿様へと突然の転身。まるで幸運を手にしたかのように見える小四郎だったが、実は丹生山藩は25万両(およそ100億円)もの借金を抱えるワケあり藩で……。

『超高速!参勤交代』や『引っ越し大名!』など、コメディ要素を取り入れた現代風のアレンジで新ジャンルを開拓してきた松竹映画が贈る、人生逆転エンターテインメント。この映画を観れば、不況に喘ぐこの国を救うヒントが見つかる、かも。

『エゴイスト』

『エゴイスト』

■エゴイスト

2023年2月10日(金)からロードショー
出演:鈴木亮平、宮沢氷魚、中村優子、和田庵、ドリアン・ロロブリジーダ、柄本明、阿川佐和子
監督・脚本:松永大司
原作:高山真「エゴイスト」(小学館刊)
脚本:狗飼恭子
音楽:世武裕子
企画プロデューサー:明石直弓
プロデューサー:横山蘭平、紀嘉久
製作幹事・配給:東京テアトル
(C)2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
公式サイト https://egoist-movie.com/

『生きる LIVING』

『生きる LIVING』

■生きる LIVING

2023年3月31日(金)から全国東宝系にてロードショー
出演:ビル・ナイ、エイミー・ルー・ウッド、アレックス・シャープ、トム・バーク
原作:黒澤明 監督作品『生きる』
監督:オリヴァー・ハーマナス
脚本:カズオ・イシグロ
音楽:エミリー・レヴィネイズ・ファルーシュ
製作:スティーヴン・ウーリー エリザベス・カールセン
原題:LIVING
配給:東宝
(C)Number 9 Films Living Limited
公式サイト https://ikiru-living-movie.jp/

『TÁR(原題)』

『TÁR(原題)』

■TÁR(原題)

2023年5月公開
監督・脚本:トッド・フィールド
出演:ケイト・ブランシェット、マーク・ストロング、ジュリアン・グローヴァー
音楽:ヒドゥル・グドナドッティル
原題:TÁR
配給:ギャガ
(C) 2022 FOCUS FEATURES LLC.

『大名倒産』

『大名倒産』

■大名倒産

2023年6月23日(金)から全国ロードショー
出演:神木隆之介、杉咲花、松山ケンイチ、小日向文世、小手伸也、桜田通、宮﨑あおい、浅野忠信、佐藤浩市 ほか

監督:前田哲
脚本:丑尾健太郎、稲葉一広
原作:浅田次郎「大名倒産」(文春文庫刊)
配給:松竹
(C)2023『大名倒産』製作委員会
公式サイト https://movies.shochiku.co.jp/daimyo-tosan/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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