兵庫DC直前! 駅弁で学ぶ「兵庫県」とは?

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。

ひょうご日和

画像を見る(全6枚) ひょうご日和

瀬戸内海と日本海の2つの海に面している兵庫県。港町・神戸、城のまち・姫路、食材の宝庫・淡路島、丹波・篠山、城崎温泉や湯村温泉もみんな兵庫県にあります。この夏、JRと自治体による大きな観光キャンペーンが行われる兵庫県。これに先駆け、2022年の夏から販売されている兵庫をテーマとした幕の内弁当は、駅弁のふたを開けた瞬間から兵庫県について“学べる”盛り付けになっています。

キハ189系気動車・特急「はまかぜ」、東海道本線・立花~甲子園口間

キハ189系気動車・特急「はまかぜ」、東海道本線・立花~甲子園口間

今季、好調な野球のタイガース。本拠地・甲子園は高校野球でも有名ですが、昼に吹く海風は「浜風」と紹介されます。JR線は球場から北へバスで約10分の場所を通っており、甲子園口駅があります。そんなエリアを駆け抜けていくのは、特急「はまかぜ」。摂津・播磨・但馬と兵庫の各地域を結んでいる列車ですが、愛称の「はまかぜ」は、鳥取砂丘の「浜風」由来とか。この春から朝の下り1号、午後の上り4号が鳥取発着となりました。

ひょうご日和

ひょうご日和

兵庫県を巡る前にいただいておきたい駅弁といえば、「ひょうご日和」(1250円)。神戸を拠点に京阪神の駅弁を製造する淡路屋が昨年(2022年)、兵庫デスティネーションキャンペーンのプレキャンペーンに合わせて発売した駅弁です。テーマは、「食べるコトを通じて、土地の文化風習を知ることが出来る駅弁」。まさに、駅弁の基本に立ち返った幕の内弁当です。神戸の街並み、六甲の山並み、明石海峡大橋などが描かれた包装も旅情を誘います。

ひょうご日和

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【おしながき】
・兵庫米おにぎり
・さわら粕味噌漬け焼き
・神戸牛の和風コロッケ
・但馬どりと野菜の炊き合わせ
・明石だこの旨煮
・きのこ有馬煮
・いかなごくぎ煮
・中華風菜の花ごま油和え
・丹波の黒豆煮
・笹巻き水饅頭

ひょうご日和

ひょうご日和

「ひょうご日和」は“食べる前に愛でる”のがお薦めです。折箱を縦に置けば、たこの旨煮といかなごのくぎ煮が並んで明石海峡。粕味噌漬け焼き煮された鰆は灘の酒造りに由来。その上の兵庫米を使った三角おにぎりは六甲山に見立てたと言います。奥には、有馬の笹をイメージした笹巻き水饅頭や山椒を使ったきのこ有馬煮が並びます。さらに、丹波の黒豆煮や但馬どりの旨煮も入って、盛り付けが兵庫県東部の「地図」になっているんです。

225系電車「新快速」、山陽本線・塩屋~須磨間

225系電車「新快速」、山陽本線・塩屋~須磨間

兵庫県では7月~9月まで、JR各社と自治体が一緒に取り組む観光キャンペーン、「兵庫デスティネーションキャンペーン」が開催されます。テーマは、「兵庫テロワール旅 ―私の感動、その先へ。―」。期間中はさまざまな観光列車が運行され、イベントも行われる予定です。そして、兵庫県内の駅弁屋さんからも、記念した駅弁が発売される予定です。この夏は、兵庫県の旅に注目です。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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