駅弁マーク入りの駅弁屋さんの技が光る「香り」に配慮した、大阪のホルモン焼き駅弁!

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。

なにわホルモン焼肉弁当

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2023年春のダイヤ改正で注目を集めたスポットの1つが、大阪駅(うめきたエリア)です。周辺はまだ大規模な工事中ですが、地下に新しいホームが誕生して、関西空港へ向かう特急「はるか」や、新大阪発着だったおおさか東線の列車が乗り入れるようになりました。そんな変わりゆく大阪ならではの駅弁を、今回はいただいてみました。

323系電車・普通列車、大阪環状線・大阪駅

323系電車・普通列車、大阪環状線・大阪駅

大阪駅から大阪環状線外回り(京橋・鶴橋方面行)列車が、大阪駅の大屋根の下から出てきました。明治7(1874)年の開業から、来年(2024年)で150年となる大阪駅。平成23(2011)年に開業した5代目駅舎も10年あまりが経過。年に数回程度立ち寄る私でも、だいぶ見慣れた風景になってきたように感じます。変わりゆく街の風景を定点観察していくのは、どの街でも楽しいものです。

大阪駅 うめきた地下口

大阪駅 うめきた地下口

大阪駅には今年(2023年)、新たにうめきた地下口が開業しました。既存の大阪駅とは、暫定開業した西口と地下通路で結ばれています。東海道本線(JR神戸線)の尼崎寄り、大阪環状線の福島寄りに新たな通路が作られていて、改札内でも行き来することが可能。大阪駅(うめきたエリア)の地下ホーム(21~24番のりば)には、関空特急「はるか」や、紀勢本線(きのくに線)直通の特急「くろしお」、おおさか東線の列車などが発着します。

なにわホルモン焼肉弁当

なにわホルモン焼肉弁当

再開発真っ只中の大阪駅(うめきたエリア)ですが、大阪の街も、2年後の令和7(2025)年に大阪・関西万博を控え、会場の人工島周辺では大きな工事が行われているようです。一方、大阪の変わらない街の匂いというものもあります。大阪環状線と近鉄線の乗換駅、鶴橋駅周辺に香る焼肉の匂いもその1つ。そんな街の雰囲気を感じさせてくれる駅弁が、神戸・淡路屋が、大阪向けに製造している「なにわホルモン焼肉弁当」(1200円)です。

なにわホルモン焼肉弁当

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【おしながき】
・茶飯
・牛焼肉 ごま 唐辛子
・牛ホルモン焼き
・ナムル(人参、ぜんまい、もやし、菜の花)

なにわホルモン焼肉弁当

なにわホルモン焼肉弁当

鶴橋駅はホームまで香る焼肉の匂いが名物ですが、「なにわホルモン焼肉弁当」は、自分の席だけ楽しめる焼肉の香りと味わいがポイントです。冷めても柔らかく、コリッと心地いい歯ごたえのホルモンを、隣席のお客さんに迷惑をかけないでいただくことができます。これこそ、駅弁を知り尽くした「駅弁マーク」が入った駅弁屋さんが誇る技と言えましょう。駅弁は鉄道の一部。みんなが安全で快適な移動を楽しめる“配慮”も味わいたいですね。

323系電車・普通列車、大阪環状線・京橋~大阪城公園間

323系電車・普通列車、大阪環状線・京橋~大阪城公園間

大阪環状線には、国鉄時代から首都圏同様の通勤型車両が運行されたり、その後も、京阪神緩行線で運行されていた車両が移ってきて運行されていましたが、平成28(2016)年にデビューした323系電車は初めての大阪環状線専用の新型車両となりました。この車両が出揃ったことで、環状線は3ドアの車両で統一されて、新しい時代を迎えました。万博まで2年弱、これからますます注目が高まりそうな大阪の街です。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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