東京都医師会理事で「ささき眼科」院長の佐々木聡氏が7月11日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。アデノウイルスについて語った。
「プール熱(咽頭結膜熱)」発症の原因となる「アデノウイルス」 ~約80種類の型に分類
飯田浩司アナウンサー)「プール熱(咽頭結膜熱)」は、主にアデノウイルスが原因で発症するということですが、改めてアデノウイルスについて教えてください。
佐々木)ものすごく大雑把に言うと、風邪のウイルスの一種と言ってもいいかも知れません。
飯田)種類もいろいろとあるのですか?
佐々木)新型コロナウイルスにオミクロン株やデルタ株があるように、アデノウイルスもいろいろあり、全部で80種類くらいの型に分類されています。
飯田)型によって症状も変わるのですか?
佐々木)感染する部位や症状が微妙に違ってきます。
ウイルスの型によって症状の出方がさまざま
飯田)なかでも注意すべき点はありますか?
佐々木)咽頭結膜熱、いわゆるプール熱は主に3型と一部7型です。咽頭結膜熱よりも多いのは「流行性角結膜炎」で、アデノウイルスの8型、19型、37型、53型、54型、56型が原因になります。
飯田)それだけ多くの型があると、それだけ症状が出る人も多くなりますか?
佐々木)結膜炎以外にも、胃腸炎を起こすタイプがあり、それが31型、40型、41型です。また出血性膀胱炎は11型が原因と言われています。
新行市佳アナウンサー)本当に症状の出方がさまざまですね。
佐々木)ウイルスによって感染部位や好きな部位が違ってきますので、それによって出てくる症状も変わります。
アデノウイルスが疑われる場合は、抗原検査を行う
新行)改めて、アデノウイルスの感染が疑われる場合の対処法を教えていただけますか?
佐々木)まず目が赤い、目やにが出るような場合は、それが「感染症なのか、感染症ではないのか」。また、感染症だとしたら「細菌感染なのか、ウイルス感染なのか」。ウイルス感染であれば「アデノウイルスなのか、そうでないのか」などが、初めからわかるわけではないのです。
飯田)感染症なのかどうか、最初からわかるわけではない。
佐々木)いろいろな発症パターンや時間、症状や周りの人との接触など、いろいろなことを考えて当たりをつけることになります。
飯田)目が赤い症状は、アデノウイルスの可能性を疑う1つの典型例ですか?
佐々木)そうですね。アデノウイルスが疑われる場合は、新型コロナと同じように、抗原検査を行います。
飯田)抗原検査があるのですね。
佐々木)いろいろやり方はありますけれど、綿棒で粘膜をこすったり、ろ紙を使って涙を吸い取るなどの方法でウイルスを採取し、抗原検査にかけると、数分間で結果が出てきます。
「人に感染させてしまうかも知れない」という意識を持って、少しでも「怪しいな」と思ったら休む
新行)少し喉が痛い、あるいは「目が疲れてしまったかな」というときでも、「大丈夫だろう」と思ってしまいそうですが、それは危険な考え方ですね。
佐々木)風邪のときもそうなのですが、頑張ってしまうのですよね。「このくらいの熱ならば」と学校に行ってしまう。あるいは「仕事を休めないから」と出勤してしまうことがあります。しかし、少しでも怪しいと思ったら、「人にうつすかも知れない」という意識を持って注意して欲しいと思います。
非常に強いアデノウイルスの感染力
飯田)アデノウイルスの感染力は高いのですか?
佐々木)感染力は非常に高いです。保育園であれば全員の園児にうつったり、ご家族であれば、子どもが罹ったらお父さん・お母さん、兄弟が感染して一家全滅というケースも少なくありません。
飯田)大人の場合は症状が強く出ますか?
佐々木)人によります。免疫反応の強さによって変わってきます。
番組情報
医師が週替わりで登場。
飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます