動脈硬化を防ぐためにも、エレベーターではなく階段を使う習慣を
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東京都医師会理事で「水野医院」院長の水野重樹氏が7月17日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。血管を健やかに保ち、若返らせる方法について語った。
血管を健やかに保つためには ~生活習慣病に気を付ける
新行市佳アナウンサー)今回は血管を健やかに保ち、若返らせる方法について伺います。
水野)年齢を重ねると、どうしても老化現象が起こります。加齢によって起こる生理的な血管の老化は仕方ありませんが、生理的ではない、病的な老化を防ぐことが重要になります。
新行)生理的ではない老化の原因は、どんなものがありますか?
水野)生活習慣病と言われるような、高血圧、糖尿病、コレステロールの高い脂質異常症などがあります。遺伝的な要素でコレステロール値の高い病気になる方もいらっしゃるので、それは生活習慣病とは別に考えた方がいいでしょう。
遺伝的な要素の影響で若くても動脈硬化になる可能性はある
新行)動脈硬化や血管の老化は、何歳くらいから始まるのですか?
水野)遺伝的な要素であれば、若い方でも起こります。例えば糖尿病だと、インスリンが出ないような方に対しては、インスリン注射を打たなければなりませんし、一般的なお子さんよりも動脈硬化が早く起こることもあると思います。そのような病気の背景をお持ちの方は、残念ながら若くしてなる可能性が高いです。
運動は動脈硬化の予防につながる
新行)運動と動脈硬化の関係性はどんなものでしょうか?
水野)血管には動脈と静脈があります。静脈はさておき、動脈硬化の考え方からすると、動脈を硬くしないことが大事です。運動すると動脈は伸びたり縮んだりします。筋肉のなかにも動脈が流れているので、筋肉の伸び縮みによって動脈も伸び縮みすることになり、血液の流れもよくなります。これは物理的な状況から考えても、イメージとして捉えることができると思います。
新行)運動することで動脈を刺激してあげるようなイメージですか?
水野)そうですね。「足は第2の心臓」という言葉を聞いたことがあるかも知れません。足が一生懸命動くことによって心臓の働きを助ける。心臓はポンプの作用があるため、足を伸ばしたり縮めたりすることで、足の筋肉が心臓のポンプ作用を働かせる形になります。体を動かすことで心臓の働きがサポートされ、動脈硬化の予防につながるのです。
普段からエレベーターやエスカレーターを使わず、階段を使う
新行)動脈硬化や血管の老化について、注意しなければいけない年齢や生活習慣はありますか?
水野)若いうちから、できるだけエレベーターやエスカレーターを使わず、階段を使う習慣をつけるといいかも知れません。
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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます