東・名・阪の肉料理を1つの駅弁に! 「東海道肉まつり」とは?
公開: 更新:
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
秋本番、カラッとした陽気と色づく木々に誘われて、いろいろな場所へ出かけたくなる時期です。東海道新幹線も、この秋はさまざまな“変化”のときを迎えています。7号車「S Work車両」が「ひかり」「こだま」にも設定された他、一部座席に1200円の追加でより広く使うことができる「S WorkPシート」も登場しました。一方、駅弁では、駅の売店を手掛ける2社が合併したことを記念する新作駅弁が誕生しています。
今年(2023年)10月1日、東海道新幹線の駅売店を担ってきた東海キヨスクとジェイアール東海パッセンジャーズが合併して、新たに「JR東海リテイリング・プラス」となりました。新会社の誕生を記念して、記念駅弁や駅弁風のおにぎり、ご当地土産、酒など、さまざまなオリジナルグッズの販売が行われています。東海道新幹線に乗車しますと、新デザインの紙の手提げ袋を持っている方もよく見かけるようになりましたね。
記念駅弁として登場したのは、“肉&東海道の名物”をイメージして開発されたという「東海道 肉まつり」(1480円)です。祭の雰囲気が漂うスリーブ式の大きめのパッケージには、大きく「肉」と書かれていて、ガッツリいきたいときにはしっかり背中を押してくれそうな感じです。ちなみに「東海道 肉まつり」には、通常バージョンの掛け紙に加え、数量限定で「熨斗(のし)」がデザインされた記念掛け紙もあって、ファンの心をくすぐります。
【おしながき】
・牛めし(白飯、牛肉煮、牛蒡煮、ごま)
・味噌カツ
・焼き鳥(つくね)
・鶏肉の照り焼き
・鶏肉の唐揚げ
・ゆで玉子
・煮物(大根、人参)
・蓮根の酢漬け
包装を開けると、ご飯とおかずの2つのわっぱ形容器が現れてビックリ! 二段重ではなく、容器の“縦列駐車”は少し珍しく、ボリューム感を感じさせます。JR東海リテイリング・プラスによると新会社のロゴマークを少し意識したものだそう。気になる中味は東海道沿線の名物をイメージした、東京の「焼き鳥」、名古屋の「味噌カツ」、大阪の「牛めし」を一度に楽しめるのがウリ。とくに甘辛な国産牛のすき煮は白いご飯がよく進みます。10月末までネット予約で1ドリンクサービス、売店でも対象のドリンクと同時購入での割引もあります。
東海道新幹線「のぞみ」の停車駅である、東京・品川・新横浜・名古屋・京都・新大阪と、リニア・鉄道館で販売されている「東海道肉まつり」。社名は変わっても、「車窓食堂」のブランドと、駅弁の美味しさはそのまま受け継がれています。これからも、時代の変化に合わせたさまざまな変化が起こりそうな東海道新幹線の旅。いまできる旅を存分に楽しんで、この秋も旅の思い出をいっぱいつくりたいものです。
この記事の画像(全6枚)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/