茨城名物「印籠弁当」の季節限定バージョンとは?
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「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
秋は紅葉の季節。自然がいっぱいあふれる山や峡谷の紅葉もいいですが、SNS時代はきれいに整備された“映える”公園の紅葉も人気です。近年、10月に「コキア」の紅葉で、多くの人を集めているのが、茨城県のひたち海浜公園。週末の常磐線には、多くの臨時列車も運行されています。今回はそんな常磐線の要・水戸駅などでこの秋に販売されている季節限定駅弁に注目しました。
10月の週末は、関東各地からひたち海浜公園の玄関口となる常磐線・勝田駅に向けて、臨時特急「海浜公園コキア号」が運行されています。この日は、まだコキアの見ごろには早かったようですが、中央本線・高尾始発、武蔵野線経由で運行された臨時列車にも、多くの方が乗車されていた様子でした。勝田から海浜公園へは、直通バスに乗るのもよし、ひたちなか海浜鉄道・湊線に乗り換え、阿字ヶ浦駅からアクセスするのもいいですね。
ひたち海浜公園まで来たら、那珂湊から大洗へ周遊して巡るのが、茨城旅の楽しみです。現在開催中の「茨城デスティネーションキャンペーン」に合わせ、週末はひたち海浜公園から大洗へ茨城交通の臨時バスも運行されています。アクアワールド・大洗や鹿島臨海鉄道・大洗鹿島線の大洗駅(週末のみ)では万年屋の駅弁も販売中。年内は名物の水戸印籠弁当が「秋限定!さつまいもごはん入り水戸印籠弁当」(1300円)となっています。
【おしながき】
・さつまいもごはん(茨城県産米)
・つくば鶏の照り焼き
・青ぎんなん
・栗煮(茨城県産栗)
・豚肉の梅和え
・煮物(椎茸、もみじ人参、がんも)
・梅甘露煮
「水戸印籠弁当」はかつての水戸駅弁・鈴木屋が製造していた弁当で、いまは万年屋が受け継いで製造しており、水戸駅のNEWDAYSでも毎日販売があります。二段重ねの印籠型容器が特徴で、万年屋としては初の取り組みとなる秋限定版では一の重のご飯が炊き込みご飯からさつまいもご飯に変わり、茨城産の栗の甘露煮も載って秋らしさを演出。二の重には豚肉の梅和え、梅の甘露煮が健在で、水戸らしさもしっかり感じられます。
かつての「フレッシュひたち」の5色がリバイバルされている常磐線特急ですが、黄色は「ひたち海浜公園の水仙」がテーマとなっています。いまはコキアの紅葉が見ごろを迎えているひたち海浜公園ですが、毎年春には水仙に続いて、ネモフィラが見ごろを迎えます。1年を通じてさまざまな花や紅葉が楽しめるひたち海浜公園。賑わう時期に訪ねてもよし、静かな落ち着いた時期に、自分なりの見どころを見つけるのも楽しそうです。
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連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/