「茨城県の魅力」と「豚肉の食文化」が詰まった新作駅弁とは?
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「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
現在開催中の「茨城デスティネーションキャンペーン」では、「体験王国いばらき」をキャッチコピーに、さまざまな“想像超え”の特別企画やイベントが行われています。主要駅にも、“想像超え いばらき”と書かれた観光ガイドブックが置かれていますね。茨城ゆかりの駅弁もポテンシャルの高さを感じさせてくれる、“想像超え”の食材がいっぱいです。
都道府県の魅力度ランキングというものがあるそうで、最新版では茨城が最下位だったと伝えられております。“魅力”はそもそも人によって変わるものですし、都道府県に順位もなく、それぞれの地域が唯一無二の存在だと私自身は思います。その意味では、地域の魅力は、実際に自分で足を運んで、自分で感じないとわからないもの。茨城県では現在、JRグループと自治体による「茨城デスティネーションキャンペーン」が開催されています。
この「茨城デスティネーションキャンペーン」を応援する駅弁は、首都圏側にも登場しています。JR東日本クロスステーション(日本ばし大増)の「茨城トン豚弁当」(1300円)は、茨城DC限定の駅弁で、東京駅の「駅弁屋祭 グランスタ東京」をはじめ、首都圏の売店「駅弁屋」で販売されています。スリーブ式の包装には、偕楽園の好文亭や梅、つくばのロケット、牛久大仏、袋田の滝など、茨城の観光名所がイラストで描かれています。
【おしながき】
・白飯 焼海苔 茨城県産梅干し
・茨城県産豚肉のメンチカツ
・茨城県産豚肉のハンバーグ パプリカ素揚げ
・味付け玉子
・蓮根金平
・大根漬け
「トン豚(トン)弁当」と名付けられただけあって、おかずは、茨城県産豚肉のメンチカツとハンバーグがメイン。それぞれ冷めてもやわらかく、肉のしっかりとしたうま味に、東日本の豚肉文化の成熟度を感じることができます。なお、メンチカツ・ハンバーグとご飯の間には焼海苔が敷かれていて、海苔弁として味わうこともできる他、茨城県産梅干しとご飯の相性もピッタリ。農業県・茨城の魅力がギュッと詰まった駅弁に仕上げられています。
東京から茨城へは、常磐線特急「ひたち」「ときわ」が、毎時各1本程度運行されており、1時間あまりで気軽にアクセスすることができます。「ひたち」「ときわ」は、品川駅始発で運行されており、新幹線や羽田空港から茨城方面へのアクセスが格段によくなりました。牛肉食文化圏や鶏肉食文化圏同様に、豚肉の食文化圏を味わいたいのが茨城の旅。この秋は、思い切って東京をスルーして、茨城を満喫してみてはいかがでしょうか。
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連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/