「葛餅」と「久寿餅」 同じ読みだけど別物なの?
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あなたの朝がいつもイイ朝でありますように---ニッポン放送『羽田美智子のいってらっしゃい』。3月14日放送分のテーマは「久寿餅(くずもち)」です。
「葛餅」は本来、葛の根からつくられる「葛粉」でできた餅菓子のことで、透明で軟らかな食感が特長です。
しかし、今回ご紹介する「久寿餅」は、それとは別ものです。小麦粉のデンプンを長い期間かけ、発酵させてつくります。色は透明ではなく、乳白色。やや弾力がありつつ、歯切れのいい食感が特長で、黒蜜ときな粉をかけて食べます。
神奈川県川崎市「川崎大師」や、東京都大田区「池上本門寺」などの門前菓子として、特に関東ではよく知られています。
江戸時代末期、麦の産地だった川崎周辺で久兵衛という人物が保存していた小麦粉が、雨で濡れてしまったそうです。久兵衛はとりあえず濡れた小麦粉をこねてから樽に移し、水に溶いて放っておきました。その翌年、飢饉で食糧不足になった際、樽のことを思い出して開けたところ、小麦粉が発酵しデンプンになっていました。これを加工して蒸すと、餅のようなものができたそうです。
試食した川崎大師の住職に絶賛され、久兵衛の「久」と無病長寿の「寿」を取り、「久寿餅」と付けたのが名前の由来だと言われています。
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