いつか必ず来る大切な人の最期、「準備」のポイントは?
公開: 更新:
日本に古くから伝わる「人の一生」にまつわる風習「冠婚葬祭」は、誰もが一度は通る、無くてはならない「人生の道標」のようなものです。「明日はもっといい日になる」(「上柳昌彦 あさぼらけ」内、毎週水曜日・午前4時40分ごろ放送)では、全国の聴取者の方からのおたよりをご紹介しながら冠婚葬祭の大切さをお伝えしています。

1月21日の放送では、全日本冠婚葬祭互助協会の渡邊正典(わたなべ・まさのり)会長をゲストに迎えて、今月12日・成人の日にニッポン放送・イマジンスタジオで行われた公開収録の模様をお届けしました。今回は、番組リスナーの方からの「互助会選びのポイント」「葬儀等への準備」に関する質問に、渡邊会長にお答えいただきました。

渡邊正典(わたなべ・まさのり)
山梨県富士吉田市出身。神奈川県を中心に冠婚葬祭事業を手掛ける「株式会社メモワール」に入社。現在は、メモワールグループの代表取締役を務めながら全日本冠婚葬祭互助協会の会長としても活躍中。
―改めて「互助会」とはどんな組織か、おさらいさせてもらえますか?
渡邊:冠婚葬祭互助会は、経済産業大臣の許可を得て、割賦販売法という法律の下で動いています。消費者の皆様のお葬式や結婚式の費用を事前にお預かりして、その費用で結婚式や葬儀に必要な準備を行います。月々にお支払いいただく金額ですが、いま多いのが、(1か月に)1000円~3000円の間ではないかと思います。
(ラジオネーム・新座の先生)
2年前に父が逝去し、相続手続きを弟と一緒に済ませました。様々な書類を揃えるのが大変でしたが、何とか成し遂げることが出来ました。一番良かったのが、父が生前、葬儀会社と契約していてくれたことです。会員登録をして、毎月1000円ずつ積み立てをしてくれていました。おかげで、病院から自宅までの搬送、葬儀に必要なもの、祭壇の準備など、様々な手続きも全てコーディネーターの方にお任せすることが出来ました。葬儀費用もリーズナブルで済みました。私も同じ会社とすでに契約をして、毎月1000円ずつ積み立てを始めました。
渡邊:“冠婚葬祭”互助会ですから、積み立てていただいたお金は葬儀だけでなく、お嬢様の結婚式やお孫さんの七五三、葬儀の後の法事・法要などにもお使いいただけます。葬儀だけの積み立てではないんです。

(ラジオネーム・調布のこぴちゃん、ラジオネーム・三毛子さん)
お葬式は両親が先にいくことがほとんどだとは思いますが、(家族は)どんな準備をしておけばいいのでしょうか。最低限、必要なものは何でしょうか?あと、どんな基準で葬儀屋さんを選んだらよいのでしょうか?押さえておくべきポイントがあったら、教えていただけますか?
渡邊:大切な方が亡くなる前に何をしておかなければならないのか、あと、亡くなった後、葬儀社さんに対して、どんな準備をするのか、その2つがポイントになると思います。生前中にやっておくべきことは、遺言書の有無と銀行など金融機関の口座の把握、クレジットカードやスマートフォンの契約状況などを、しっかり分かるようにしておくのが大切です。今のスマホには、いろいろなクレジット機能が付いていますので、どうやって止めるのか(手続きを)把握する必要があると思います。また、いまは超高齢の1人でお住まいの方が多くなっています。親、きょうだい、子供が全くいない方は、成年後見制度の手続きをしておきたいものです。後見人に見届けてもらう形で、財産を「○○に遺贈する」「○○に使ってもらいたい」といった信託をされている方も増えていると思います。
―一方、葬儀社さんへの準備はいかがでしょうか?
渡邊:インターネットやSNSのコマーシャルには「○○万円で出来る家族葬」といった謡い文句が並んでいますが、実際にフタを開けてみるとどうなのかといった点は、ネット、SNS等の口コミにも上がっています。ただ、最終的には、自分の大切な方や身内の方に、今まで自分にしてくれたことに対して「ありがとう」の気持ちを伝える場が、「葬儀」だと私は思っています。その要望が叶う葬儀社を選ぶのが、ポイントではないでしょうか。いまは葬儀社、互助会でも、前もってどんな準備をしなくてはいけないか、終活フェアなどと銘打った「見学会」を開催しています。見学会では(葬儀の)プランの紹介はもちろん、それぞれの葬儀に求める要望への相談も可能です。「○○はこういう人生を歩んできた」「祖父には頑固なところがあったから、ここを強調した葬儀にしたい」など、いろいろな要望があると思うんです。やはり、葬儀は1人1人全く違うものなんです。その要望を真摯に受け止めてやって下さる会社かどうか見極めたうえで、(可能であれば)生前のうちに見積もりを取っておいたほうがいいかと思います。
―葬儀のスタッフの方も大事ですね?
渡邊:一人一人の違う人生、違う気持ちに対応できるスタッフであるかどうか、会葬者に目配り、気配り、心配りが出来るスタッフかどうか。終わった後で、「いい葬儀だったね」と言ってもらえるスタッフであることが大事になってきます。見積もりを取ったときに、「故人の方にふさわしいバラの花で送りたい。ただ、(プランの)金額をはみ出してしまう」といったこともあると思います。その時に“納得できる”説明をしてもらえるか、“ウィンウィン”の付き合いが出来る葬儀社を選ばれたほうがいいかと思います。
大切な人への感謝の気持ちを表す場だからこそ、「準備」も大切に
生前のうちから葬儀について家族などで話し合うことについて、少し憚られるような気持ちの方もいらっしゃるかもしれません。ただ、人生は何が起こるか分かりませんが、最終的に亡くなることは決まっています。その決まっていることに関して、出来る限りの準備をしておくことが、一番の不安解消につながるのではないでしょうか。とくにご高齢の方が脳の疾患などで倒れ、認知症などが急速に進んでしまうケースも多々あります。すでに互助会に入られている方も多いと思いますが、そのことをご家族等にも伝えて、準備をしやすい環境を整えることも大事。お互いの大切な人に「ありがとう」の気持ちが伝わるように、葬儀の準備も大切にしたいものです。
この公開収録の続きの模様は、1月28日(水)午前4時40分ごろからお送りします。





