早起きは三文の得、ではなかった『パッセンジャー』【しゃベルシネマ by 八雲ふみね・第169回】

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さぁ、開演のベルが鳴りました。
支配人の八雲ふみねです。
シネマアナリストの八雲ふみねが、観ると誰かにしゃベリたくなるような映画たちをご紹介する「しゃベルシネマ」。

今回は、3月24日から公開の『パッセンジャー』を掘り起こします。

世界が注目する俳優による、スペース・スペクタクル・ロマン

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20××年、新たな居住地を目指す“人類移住プロジェクト”として、5,000人の乗客を乗せた豪華宇宙船アヴァロン号が地球を出発。
目的地の惑星に到着するまでの120年間、乗客たちは冬眠装置で眠り続けるという安全な旅だった。
しかし乗客の中で、エンジニアのジムと作家のオーロラだけが90年近くも早く目覚めてしまう。
絶望的で孤独な状況下で生き残る方法を模索するうちに、お互いに惹かれ合っていく二人。
しかし予期せぬ出来事が二人の運命を狂わせていく…。

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宇宙船内で極限状態に置かれた男女の運命を映し出した、スペクタクルSFロマン『パッセンジャー』。
言ってしまえば “宇宙ふたりぼっち” なシチュエーションムービー、壮大な二人芝居とも呼べる一作です。

オーロラを演じるのは、オスカー女優で若手実力派のジェニファー・ローレンス。
ジム役は、『ジュラシック・ワールド』をはじめメガヒットを連発しているクリス・プラット。
本作の制作が発表された際、製作費のほとんどが二人のギャランティなのでは…という噂もちらほら出たほど、今が旬の超売れっ子の二人。
おまけにハリウッドきっての美男美女カップルとくれば、否応なく期待が高まります。

メガホンを取ったのは、『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』のモルテン・ティルドゥム監督。
作品の舞台となる豪華な宇宙船内は細部まで見応えがあり、アカデミー賞美術賞にノミネートされたのも納得の美しさです。

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新惑星に到着するまで人工冬眠によって過ごすはずだったのに、90年も早く目覚めてしまった…。
この目覚めた理由を軸に、サスペンス的な見どころが展開されていくワケですが、これがかなり衝撃的!
「そんなコトってアリですか???」と脳内ツッコミを入れながらも、退屈せずにストーリーを追いかけてしまいます。

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ゴリゴリのSF映画を望む人は肩すかしをくらったように感じるかもしれませんが、デートムービーとしては最適。
宇宙という極限状態に2人きり、どう生きるかをテーマに、観終わった後、おしゃべりに花が咲くことでしょう。

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パッセンジャー
2017年3月24日から2D/3D全国ロードショー
監督:モルテン・ティルドゥム
出演:クリス・プラット、ジェニファー・ローレンス、マイケル・シーン ほか
公式サイト http://www.passenger-movie.jp/

連載情報

Tokyo cinema cloud X

シネマアナリストの八雲ふみねが、いま、観るべき映画を発信。

著者:八雲ふみね
映画コメンテーター・DJ・エッセイストとして、TV・ラジオ・雑誌など各種メディアで活躍中。機転の利いた分かりやすいトークで、アーティスト、俳優、タレントまでジャンルを問わず相手の魅力を最大限に引き出す話術が好評で、絶大な信頼を得ている。初日舞台挨拶・完成披露試写会・来日プレミア・トークショーなどの映画関連イベントの他にも、企業系イベントにて司会を務めることも多数。トークと執筆の両方をこなせる映画コメンテーター・パーソナリティ。
八雲ふみね 公式サイト http://yakumox.com/

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