4月は「中央本線」の季節。
特に東京~塩尻間の“中央東線”は、東中野に始まり、日野、藤野、甲斐大和、勝沼ぶどう郷の桜、さらには、新府付近の桃源郷など、付近沿線には花の名所が一杯です。
今回はもう少し足を伸ばして、山梨県北杜市の長坂へ・・・。
雪が残る八ヶ岳をバックにE351系・特急「スーパーあずさ」が元気に坂を下ってきました。
今度はE257系「あずさ」が、山を下ってきました。
長坂駅付近の中央本線には桜並木があり、その間を抜けて、30分~1時間おきに特急「スーパーあずさ・あずさ」が行き交います。
東京では葉桜になっても、高原の桜は4月中旬でも楽しめるのが嬉しいところ。
中央線特急も新型E353系の開発が進んでおり、この景色もあと何回見られるでしょうか。
山梨県北杜市は、日本三大巨峰(富士山・北岳・奥穂高岳)が観られる町としても有名です。
長坂駅近くからは、菜の花越しに富士山を望むことが出来ました。
舞い散る花吹雪と共に、高原の風を感じながら、のんびり散歩気分・・・。
一方で、周囲の高い山々には、まだ白い雪が残ります。
4月の中央本線は、冬と春の境界線を辿る旅でもあるのです。
長坂で八ヶ岳をたっぷり眺めて、黄色い菜の花を見てから、お隣・小淵沢へ。
駅併設の「デュオレールこぶちざわ」をのぞくと、思わず“八ヶ岳”の文字が躍る、黄色い紙蓋の駅弁があったので、手に取ってしまいました。
その名も「八ヶ岳高原玉子と炭火焼肉弁当」(1,050円)!
小淵沢の駅弁といえば、おなじみ「丸政」ですね。
去年(2016年)10月に発売を開始したという「八ヶ岳高原玉子と炭火焼肉弁当」。
今やすっかり「丸政」の定番となっている“安定の”炭火焼肉と、玉子焼4つを白いご飯の上に載せ、赤かぶを添えたシンプルな駅弁です。
確かにキャッチにあるようには、“ふんわり高原たまご”!
東京駅、新宿駅などでも販売があるとのことですので、お目にかかれたら「あずさ」に乗る前から信州先取り気分を味わってみるのもいいかも!?
今回は、東日本・北海道エリアの普通・快速列車が7日連続で乗り放題となる「北海道・東日本パス」(10,850円)を使って中央線の旅。
今年の春は4/22まで使うことが出来、「青春18きっぷ」より有効期間が長めに設定されている分、甲信越や南東北の桜追っかけ旅にはピッタリ。
7日連続というと、ずっと1つの行程を作らなくては・・・と思いがちですが、首都圏在住であれば、日帰り鈍行旅を7日間に元が取れる程度にちりばめて使うのもアリですね。
(取材・文:望月崇史)
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/