八戸駅「海鮮焼売弁当」(880円)~前面展望が楽しい!八戸線「リゾートうみねこ」の旅【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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5月5日「こどもの日」、子供は先頭車両からの前面展望が大好きです。
私も小さい頃、自宅前を走っていた身延線の旧型国電で、よく先頭車両に陣取っていました。
運転士さんの動きと古めかしい計器類を見ながら、沼久保⇒西富士宮間で富士山に向かって走るのが大好きだった記憶が甦ります。

その後、旧型国電から115系電車に代わると、運転席後ろの窓が、子供の身長では見えない高さになってしまい、新しい電車なのに、あまり好きになれなかったことも思い出しました。
ちなみに今、身延線を走る313系電車は、再び前面展望がよく楽しめるようになっています。

リゾートうみねこ

リゾートうみねこ

さて、今週ご紹介中の八戸線には、気軽に前面展望を楽しめる列車があります。
それは、週末を中心に八戸~久慈間を1往復している「リゾートうみねこ」。
元々は観光列車「きらきらみちのく」だったキハ48形3両編成で、平成23(2011)年の震災後、東北新幹線の全線運転再開に合わせて、八戸線で運行を開始しました。
現在は週末、八戸12:22⇒久慈14:06、久慈15:01⇒八戸16:55のダイヤで運行しています。

リゾートうみねこの前面展望

リゾートうみねこの前面展望

気軽に乗れる理由は、この「リゾートうみねこ」は、乗車券だけで乗れる普通列車だからです。
本気で前面展望を楽しむなら、指定席券(520円)を追加して、指定席車となっている先頭車両に乗車するのがお薦め。
鮫~陸奥白浜間や洋野町内を中心に、先頭車両から三陸の海を存分に眺めることが出来ます。
ちなみに最後尾車両は自由席ですので、後追いでもOKなら乗車券のみで展望が楽しめます。

港町・八戸

港町・八戸

久慈発の列車で八戸へ戻ってくると、蕪島の辺りでは前面に八戸の港が広がります。
北の港町の夕景というのも、何となくいいですよね。
ちなみに、「リゾートうみねこ」の海側座席は、1人掛けとなっており、海側に45度回転します。
また、自由席の2号車は、畳仕様の4人掛けボックスシートになっているのも特徴です。
週末限定、ある意味、日本トップクラスの“贅沢な”普通列車かもしれません。

海鮮焼売弁当

海鮮焼売弁当

港町の車窓を眺めてくると、やはり駅で買い込む駅弁も、海鮮系が恋しくなるもの。
ただ、海鮮丼のような中味ですと、駅にたどり着くまでにお腹いっぱい・・・なんてことも。
できることなら、ひと捻り入れた海鮮系駅弁が欲しいものです。
そんな時に重宝なのが、「海鮮焼売弁当」(880円)かもしれません。
調製元は、八戸駅弁・吉田屋です。

海鮮焼売弁当

海鮮焼売弁当

大ぶりのほたて、エビ、カニのシュウマイが2個ずつ入った「海鮮焼売弁当」。
具材多めなので、それぞれの焼売の違った味わいを少しずつ楽しめます。
焼売のほか、白飯に、おかずは鶏のから揚げ、厚焼玉子、蒲鉾といった定番が入っています。
焼売駅弁は、首都圏や九州に不動の駅弁があるだけに、似たような商品は登場しやすいもの。
番組でも、一つヒットの鉱脈を見つけると、似た番組が増えるのと同じです。
その意味では、コチラのお店は、どんな工夫をしているかなと思いながら、食べ比べていくのも、一興かもしれません。

リゾートうみねこ

リゾートうみねこ

大型連休の間は、混雑が続く新幹線や観光地。
でも、連休をちょっと外すだけで、意外にのんびりした旅が楽しめるものです。
あと、人気のお店やお宿も、連休明けのほうが落ち着いていることもしばしば・・・。
特に宿の料金なども、連休中より格段に安くなっていますしね。
ゆっくり自分らしい旅を楽しみたいのであれば、連休後のお出かけが吉です。

(取材・文:望月崇史)

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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