![キハ54](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2017/07/4f7746f5948fdb077c7973999c734d94.jpg)
キハ54・快速「はなさき」
根室本線・釧路~根室間、通称「花咲線」の主役・キハ54形気動車。
朝イチバンの下り列車は、釧路5:35発の快速「はなさき」です。
快速とはいえ、朝の通学列車を兼ねるために、停車駅も多く、速達性には疑問符が付きますが、夏至の時期、北緯43度・東経145度にある、道東・根室の日の出は、午前3時40分ごろ!
5~6時台はすでに日が高く、とっても気持ちよく北海道の朝を迎えられる列車です。
![東根室駅](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2017/07/0bec4328fbae97c28412801f84f5d1b6.jpg)
東根室駅
せっかく花咲線に乗ったなら、人生で1度は降り立ってみたい駅があります。
それは根室本線の終点・根室の1つ手前、東根室。
そう、この駅こそ、「日本最東端の駅」!!
板張りのホームが、「ザ・北海道の無人駅」という感じ。
花咲線では、下り列車の快速「ノサップ」をのぞく、全ての列車が停車します。
![東根室駅](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2017/07/4d5a363704675a6d4634d2f785bf055b.jpg)
東根室駅
根室本線は、根室市街地の東側をぐるりと回り込む形で、終点の根室駅に到着します。
このため終点の1つ手前ですが、駅名は「東根室」、駅のある場所も最も東となります。
その場所は、東経145度35分50秒、北緯43度19分24秒。
ちなみに、東根室駅から根室駅までは歩いても20分あまりなので、散歩気分で歩けます。
タイミングが良ければ、根室駅前からの路線バスも使うことが出来るかも。
![納沙布岬行](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2017/07/3ac9ca294cc289b5a0047781189386eb.jpg)
納沙布岬行・路線バス
もしも、観光で根室の市街地まで来たのに、本土最東端まで行かなかったら後悔しそう・・・。
根室駅前から納沙布岬までは、鉄道に接続する形で、「根室交通」の路線バスが出ています。
所要時間はおよそ45分、通常片道1,070円ですが、往復割引で1,930円となっています。
実は根室の中心部から納沙布岬までは、およそ25kmもあるんです。
根室からちょっと行けば、本土最東端・・・と思った方、それは甘い!
![タンチョウ](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2017/07/6fb2bf7dae3c443d2fd43da9e7ef438c.jpg)
車窓のタンチョウ
「ツルがいるよ!」
根室交通の運転手さん、なんと優しい!
車窓にタンチョウを発見、バスをゆっくり走らせてくれました。
実は私、20年前に納沙布岬へ行った時は、市街地と岬の距離感が分からず、駅近くのレンタサイクルでギアの無い“ママチャリ”を借りてしまい、走り出して往復50kmあることに気付く大失態。
納沙布岬からの帰りは、アップダウンの多さにくたびれてしまい、路線バスはおろか、エゾシカの群れにまで抜かれたことを思い出しました。
この本土最東端へのルート、やっぱり何かが起こります。
![納沙布岬](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2017/07/89651154b00e72d63f5f755d4e2f5b28.jpg)
納沙布岬
訪れた日は、既に残るバスが根室駅前18:00発の最終便のみ。
納沙布岬滞在わずか5分の強行軍で折り返しますが、1年で一番昼間が長い時期だったお陰で、何とか薄暮時間帯に岬の画像をパチリとすることが出来ました。
しかもうっすらとですが、北方領土の島影も・・・。
20年前に訪れた時は、ココも霧の中でしたので、再訪した甲斐がありました。
![さんまめし](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2017/07/88a36d2288c7db3bde19c3e7dae256c5.jpg)
さんまめし
さて、根室からは、あと1か月もすれば、「サンマ漁」の話題が聞こえてきそうですね。
残念ながら、根室駅には駅弁がありませんので、駅弁で“根室”へ向かう旅気分を盛り上げるなら、厚岸駅弁の「さんまめし弁当」(800)円を選んでみるのが面白そう・・・。
調製元は、厚岸駅前の「氏家待合所」。
お店のウェブサイトにも出ていない(2017年7月現在)、現地限定の駅弁です。
![さんまめし](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2017/07/2c321a82aca2bc26ee5279e68634f595.jpg)
さんまめし
掛け紙を外しますと・・・もう分かりますね!
「さんまめし」も、ご飯は「元祖かきめし弁当」と共通。
カキ・アサリ・ツブなどの出汁がたっぷりしみ込んだ、あのいい匂いのごはんをベースに、真ん中にサンマの蒲焼が載っています。
より香ばしさが引き立てられたように感じ、コレはコレでいいかも!?
![さんまめし](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2017/07/5f1a1bc50dfb1a4864e202ffb1c1e476.jpg)
さんまめし
今回、お店の方が、電話で予約する際に「かきめしの牡蠣のところがサンマに変わったごはんですけど、大丈夫ですか?」とわざわざ訊いてくれました。
コレってつまり、厚岸の「かきめし」は、現地へ行くと、「かき・帆立・サンマ」とという3つのバリエーションを選べるということ!
お好みで選ぶもよし、掛け紙を3種類ともコンプリートするもよし。
どちらでも、旅の思い出をより良きものにしてくれることは間違いないでしょう。
![根室駅](https://news.1242.com/wp-content/uploads/2017/07/ad2ef020a67c04136c2bc8713e7cf84e.jpg)
根室駅
根室本線・終着の根室駅は、日本最東端の有人駅。
1両のキハと車止めが旅情を誘います。
根室駅では、最東端・東根室駅の硬券入場券も販売されています。
北海道ならではの素晴らしい車窓と美味しいものを味わいながら、根室本線(花咲線)の旅をのんびりと楽しんでみてはいかがでしょうか。
連載情報
![](https://news.1242.com/wp-content/themes/news1242_PC/img/prof_ekiben.jpg)
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/