桃と日本のおいしい関係【鈴木杏樹のいってらっしゃい】
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1875年(明治8年)、中国から『水蜜桃』が日本に入って来ました。
それをキッカケに岡山県では、本格的な桃の栽培が始まりました。
そんな中、園芸家の大久保重五郎(おおくぼ・じゅうごろう)さんが、1901年(明治34年)に新しい桃の品種『白桃』を誕生させました。
『白桃』は『上海水蜜(しゃんはい・すいみつ)』を改良したもので、色が白くて強い甘みと、ねっとりした食感が特徴です。
『白桃』は“最高の水蜜桃”と注目され、栽培が広まりました。
現在、日本の産地で栽培されている桃の品種で、中心的存在となっているものの大半は、この『白桃』がルーツとされています。
『白桃』の白さの秘密ですが、それはまだ青くてピンポン玉くらいの実に、1つ1つ手作業で袋をかけることで、太陽の光を直接浴びさせないからです。
そのため桃が赤く色づかず、透き通るように白くてなめらかなクチあたりになるそうです。
さらに袋を掛けることで、桃を傷つける風や雨、虫などからも守ってくれるため、より美しい桃が育つそうです。
そんな『白桃』の中でも、“桃の女王”と呼ばれているのが1932年(昭和7年)に誕生した『清水白桃(しみずはくとう)』です。
“清水”とは岡山県岡山市の地名で、ここで発見されたことから『清水白桃』の名前が付いたそうです。
香りが豊かで、甘みが強くて、とろけるようなクチ当たりが魅力です。
(2017/7/25放送分より)
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