宇都宮駅「日光杉並木」(1,000円)~紅葉間近の日光旅のお供に
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【ライター望月の駅弁膝栗毛】
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日光線・205系
白亜の洋館をバックに発車を待つのは、日光線の205系電車。
国内有数の趣のある駅、JR日光駅です。
日光駅は、今年(2017年)5月から豪華列車「トランスイート四季島」の停車駅になったこともあり、去年から今年にかけてリニューアル工事が行われました。
普段は通勤形電車が中心ですが、四季島がやってくると、一段と輝きを増す駅舎です。
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JR日光駅
JR日光線は、日本鉄道時代の明治23(1890)年に開業した歴史ある路線です。
現在の日光駅舎が出来たのは、大正元(1912)年のこと。
当時の鉄道院若手だった明石虎雄という人物が設計したと伝えられています。
現在は県都・宇都宮市への地元の足として、さらにはジャパンレールパスを利用する外国からの旅行客にとっての大事な日光へのルートとなっています。
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日光杉並木
鉄道が出来る前、日光への参詣客が歩いた道といえば、日光杉並木でした。
今は国の特別天然記念物・特別史跡に指定され、東照宮の手で手厚く管理されています。
そんな日光のシンボリックな風景をモチーフに駅弁としたのが、宇都宮駅弁「松廼家」が手掛ける「日光杉並木」(1,000円)。
高くそびえる杉の木をイメージした緑色の風呂敷にくるまれた駅弁です。
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日光杉並木
高く結びあげられた風呂敷をほどくと、二段重ねのわっぱ型容器が登場します。
上の段には、日光ゆばをはじめ、小エビのから揚げ、栃木産かんぴょう、いっこく野州どり、葉とうがらしなど栃木ゆかりのおかずがたっぷり。
下の段の五目ごはんには、鶏肉の照焼きが細かく刻まれ、散らされています。
この五目ごはん、ホントによく箸が進むんですよね。
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253系・特急「きぬがわ」
日光へ向かうJRの列車といえば、新宿発の特急「日光・きぬがわ」もあります。
平成18(2006)年から運行されているこの列車は、東北本線の栗橋駅から東武日光線に直通するため、特急「日光」はJR253系電車でありながら、JR日光駅のお隣・東武日光駅に到着します。
ちなみに、宇都宮駅・松廼家の駅弁は、この夏から東武日光駅でも販売が始まりました。
紅葉本番間近の日光、鉄道旅のお供・駅弁のラインナップはますます増えています。
連載情報
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ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/