名古屋駅「名古屋トップ3弁当」(930円)~名古屋の在来線特急トップ3!

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

特急 (ワイドビュー)しなの

特急「(ワイドビュー)しなの」

新幹線に接続して、様々な方面へ走っている在来線の特急列車。
名古屋駅からは、基本的に3つの在来線特急車両が発着しています。
トップバッターは、主に名古屋~長野間を走る特急「(ワイドビュー)しなの」から。
カーブが多い中央西線を走るため、車体を傾けることが出来る振り子式の383系電車が充当され、長野側では、北陸新幹線「かがやき・はくたか・あさま」と接続しています。

特急 (ワイドビュー)ひだ

特急「(ワイドビュー)ひだ」(2014年撮影)

名古屋を発着する気動車特急といえば、何と言ってもキハ85系。
平成初期のデビュー間もない頃は、東海エリアを中心に“メタモルフォーゼ高山ライン”のキャッチコピーでCMが流れていたのも、ちょっと懐かしいもの。
主に名古屋~高山・富山間を走る高山本線の特急「(ワイドビュー)ひだ」に加え、名古屋~新宮・紀伊勝浦間を走る特急「(ワイドビュー)南紀」としても活躍しています。

特急「しらさぎ」

特急「しらさぎ」(2013年撮影)

そして忘れてはいけないのが、名古屋・米原~金沢間を走る特急「しらさぎ」。
北陸本線が交流電化されたことから、かつての「雷鳥」と共に、日本で初めての交・直両用の特急電車が投入された列車でもあります。
現在は、かつては「はくたか」だったJR西日本の681系電車が金沢から乗り入れてきます。
名古屋で「のぞみ」、米原で「ひかり」、金沢では「かがやき・はくたか・つるぎ」と接続しています。

名古屋トップ3弁当

名古屋トップ3弁当

さて、名古屋駅にも“トップ3”を名乗る駅弁があります。
その名もズバリ「名古屋トップ3弁当」(930円)!
調製元は、名古屋駅弁の老舗「松浦商店」です。
現在の紙蓋は、平成22(2010)年の名古屋開府400年を記念したバージョン。
名古屋ゆかりの3人の武将、信長・秀吉・家康の3人が描かれたものになっています。

名古屋トップ3弁当

名古屋トップ3弁当

【おしながき】
・ケチャップライス
・トンカツ(味みそ付)
・エビフライ
・名古屋コーチン入り肉団子
・ポテトフライ
・ポテトサラダ
・スパゲティ
・みかん、チェリー

名古屋トップ3弁当

名古屋トップ3弁当

メインのご飯はケチャップライスで、子供たちにも食べやすい作りとなっています。
その中にあって、味みそは八丁味噌の老舗「カクキュー」とコラボしたものを使っていて、キチンと愛知の食文化を織り込んでいます。

ちなみに、名古屋トップ3とは、味噌カツ・名古屋コーチン・海老フライのことなんだそう。
それぞれの歴史を紐解くと、名古屋の20世紀の食文化をギュッと凝縮しているんですよね。
名古屋コーチンは明治後半、20世紀の初めから愛知県を挙げて品種改良された鶏。
味噌カツは、戦後の屋台をルーツとする説を有名店が唱えています。
そしてエビフライは名古屋の観光公式サイトも80年代の「タレントの茶化し」が起源であると明言。
“ギャグ”から始まり、クルマエビが「愛知県の魚」にまで上り詰めちゃったというのは凄いこと!
そんな三者三様のストーリーを1つの折詰に感じてみれば、一層美味しくいただけそうです。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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