名古屋駅「名古屋おもてなし弁当」(1,100円)~在来線版“幸せの黄色い列車”

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

東海道線 新快速

東海道線「新快速」313系

名古屋駅に入ってきたのは、東海道線の上り新快速・豊橋行。
名古屋を出ますと金山、大府、刈谷、安城、岡崎、蒲郡、終点・豊橋の順に停車します。
最高速度120km/hを誇り、名古屋~豊橋間はおよそ50分です。
この313系電車は、東海エリアの在来線電化区間ではほぼドコでも見られる車両。
実はこのほかに東海エリアの在来線であれば、ほぼドコでも見られる車両があります。

ドクター東海

ドクター東海

名古屋駅を出た伊勢へ向かう快速「みえ」の車窓に、最初に飛び込んでくる黄色い列車。
これはキヤ95系と呼ばれる車両、通称「ドクター東海」です。
在来線設備の安全を守る検査用気動車で、いわば「鉄道のお医者さん」。
在来線版の“ドクターイエロー”のような存在と言ってもいいかもしれません。
この列車がいるからこそ、安全な列車の旅が楽しめるという訳なんですね。

313系 ドクター東海

313系電車と並ぶドクター東海、身延線・芝川駅 (2012年撮影)

この「ドクター東海」もまた、ドクターイエロー同様、いつ運行されるかは分からない列車です。
ただ、名古屋を拠点に運行していますので、関西本線の列車に揺られると“お医者さん”の仕事がお休みの時は、車窓から見えることが多いのかもしれません。
いずれにしても、出逢えたらラッキーということで、この車両もまた“幸せの黄色い列車”の1つ。
列車の安全な運行がまた、私たちの幸せを守るのです。

名古屋おもてなし弁当

名古屋おもてなし弁当

そんな名古屋でお腹を満たしてくれる駅弁の中から、今回は、おなじみ「松浦商店」の定番駅弁「名古屋おもてなし弁当」(1,100円)をご紹介しましょう。
元々、名古屋駅にはいわゆる“名古屋めし”をまとめた「お料理弁当」という駅弁がありましたが、これを一昨年リニューアルし、さらに去年(2016年)にバージョンアップさせて、現在の赤を基調に、金のしゃちほこが描かれたパッケージとなりました。
松浦商店によりますと、ご馳走が包まれた風呂敷をイメージしているそうです。

名古屋おもてなし弁当

名古屋おもてなし弁当

【おしながき】
・鰻まぶしご飯
・天むす
・あんかけスパゲッティ
・みそカツ
・エビフライ
・名古屋コーチン入り肉団子
・玉子
・蒲鉾
・煮物
・みかん

名古屋おもてなし弁当

名古屋おもてなし弁当

コンセプトは、名古屋名物を一度に楽しめる駅弁。
センターを押さえたのは、何と言っても「鰻まぶしご飯」です。
天むすとあんかけスパを一緒に盛り込んでいるのも、これぞ名古屋という感じ。
その中で「渦を巻いた玉子焼き」や「なごや蒲鉾」と呼ばれる朱色の蒲鉾といった伝統の食材を、さりげなく盛り込んで「名古屋」にこだわっています。
飛騨・高山方面、伊勢・南紀方面への玄関口にもなっている名古屋。
乗り換えのわずかな時間でも“名古屋を感じたい!”という方に、この駅弁はしっかり“おもてなし”してくれることでしょう。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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