【ライター望月の駅弁膝栗毛】
雪が舞う中を走ってきたE2系「とき」。
開業35周年を迎えた上越新幹線は、何と言っても“雪に強い新幹線”がウリです。
雪の多い駅の近くでは、冬場はスプリンクラーが稼働し、新幹線は思いっきり放水を浴びながら、ホームに入ってきます。
やっぱり「とき」と「ゆき」は、上越新幹線らしいコンビですよね。
実際の列車でも、新幹線「とき」とコンビを組むのは、在来線の特急「しらゆき」。
白い雪をイメージした塗色のE653系・4両編成が、新潟~上越妙高間で運行しています。
上越新幹線とは長岡・新潟で接続、柏崎、見附、加茂など新潟県内の新幹線の停まらない都市をカバーする役割も担います。
やはり新幹線と在来線を“いいコンビ”にしていくことが、地域の鉄道にとって大事なことですよね。
そんな新潟・長岡で駅弁を手掛ける「池田屋」から、この秋、創業130周年を記念して、新作駅弁が2つ登場しました。
今回、ご紹介するのは、「魚沼産コシヒカリ弁当」(1,180円)!
包装にも、魚沼コシヒカリ100%の文字が真ん中に躍ります。
ただ、ご飯もさることながら、実は肉&魚が“いいコンビ”の駅弁なのです。
左が鮭そぼろ(+玉子そぼろ)で“魚系”。
右が新潟名物・タレカツで“肉系”。
真ん中に食用菊の甘酢漬と奈良漬、さらにデザートの笹団子まで入っています。
そして、そぼろご飯とタレカツの下に、魚沼産コシヒカリの白いご飯がしっかり入っています。
菊の甘酢漬の酸味をアクセントにしていただくと、一層、食欲がそそられそうです。
特に美味しいのが、豚のヒレ肉を使った「タレカツ」!
冷めても肉が柔らかいのはもちろんですが、「池田屋」もこだわったという“絶妙な塩梅”のタレがしみ込んだ衣が、程よくしっとりしていて、口に運んだ時、とても心地よさを憶えます。
そういえば、きょう11月22日は「いい夫婦の日」。
E2系新幹線に揺られながら、駅弁で肉と魚の“いいコンビ”を味わってみては?
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/