東武日光駅「SL大樹 日光豚弁当」(950円)~鬼怒川温泉駅前でSLがくるっと回って大歓声!

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

C11形蒸気機関車207号機

C11形蒸気機関車207号機、鬼怒川温泉駅前

今年(2017年)8月から、東武鬼怒川線・下今市~鬼怒川温泉間で運行が始まった「SL大樹」。
SL大樹」の素晴らしいところは、下り・上り共に蒸気機関車が「前向き」で運行されること。
このために、下今市駅構内と鬼怒川温泉駅前には、新たに「転車台」が設置されました。
転車台は、JR西日本から譲渡された長門市(ながとし)駅と三次(みよし)駅のもの。
鬼怒川温泉駅前にC11形207号機がやって来れば、一気に人だかりが出来あがります。
そして大きなSLが、煙を吐き出しながらくるくる回り出すと大歓声!
同時にスマートホンのシャッター音が鳴り響きます。
関東有数の温泉地・鬼怒川温泉の玄関は、いつの間にか“鉄分濃厚”な駅になっておりました。

C11形蒸気機関車207号機

C11形蒸気機関車207号機、鬼怒川温泉駅前

「SL大樹」は1日3往復運行・・・ということは、1日6回SLが「転車台」にやってくるということ。
この“SLの回転”は、1つのエンターテイメントとしてショウアップされており、アナウンスされたり、蒸気機関車が回転途中でしばし停まって、撮影タイムも設けられています。
下今市駅では「8:15頃、12:00頃、15:25頃」、鬼怒川温泉駅では「10:30頃、13:50頃、17:25頃」。
訪れた日の「C11」は、東武鉄道創立120周年の記念ヘッドマークを掲げていました。

日光豚弁当

SL大樹 日光豚弁当

そんな「SL大樹」の運行開始に合わせて、「油源(あぶらげん)」が投入した駅弁が、「SL大樹 日光豚弁当」(950円)。
「油源」は江戸末期の安政年間から、輪王寺の門前で土産物店を営んできた歴史ある店で、長年、東武日光駅でも駅弁を販売しています。
この駅弁も、東武日光駅はもちろん、下今市駅・鬼怒川温泉駅の売店などで販売されています。

SL大樹

SL大樹 日光豚弁当

【お品書き】
白飯(全国特Aランク・栃木産コシヒカリ使用)
日光豚ロース肉の焼肉(日光産)
揚巻湯葉煮
玉子焼
栃木のたまり漬
しそ巻唐辛子
人参
黒豆
蓮根
獅子唐
生姜

SL大樹

SL大樹 日光豚弁当

玉子焼の「C11 207」という刻印が目を引きますが、実は蓮根はSLの動輪、お隣の黒豆は石炭をイメージするなど、随所にSLらしさを感じることが出来る駅弁です。
メインのおかずには、日光産日光豚のロース肉を使い、秘伝のたれで焼き上げているほか、日光名物の湯葉煮、たまり漬など、SLと日光を見事に両立。
日光豚は、日光連山の伏流水100%と豊かな自然の美味しい空気で育まれた、甘くてさっぱり、柔らかい食感が特徴の豚肉だそうで、冷めてもしっかり柔らかさが続いていました。
焼肉には、日光名物のしそ巻唐辛子でアクセントをつけていただくことが推奨されています。

(参考)日光市ホームページ

C11形蒸気機関車207号機

C11形蒸気機関車207号機、鬼怒川温泉駅前

蒸気機関車の「転車台」公開は、静岡の大井川鐵道・千頭駅や、群馬・水上駅、熊本・人吉駅など、SLを運転する各社で行われていますが、駅舎から少し離れた構内で行われるのが一般的です。
しかし今回、多くの温泉観光客が利用する鬼怒川温泉駅の改札を抜けた目の前に、ドーンと転車台を置いたのは、東武鉄道の「SL大樹」にかける本気度を大いに感じさせるもの。
駅という存在を超えて、これは鬼怒川温泉の「新名物」といっていいでしょう。
特に今の時期、17時半前の鬼怒川温泉駅はSLがライトアップされ、夜汽車の雰囲気たっぷり!
鬼怒川温泉で泊まるなら、この「夜のC11」は、ぜひとも目に焼き付けたいところです。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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