新所原駅「濱名湖鰻弁当(一匹入)」(2,100円)~新所原のうなぎ駅弁に「掛け紙」登場!

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

天竜浜名湖鉄道

天竜浜名湖鉄道・TH2100形

三ヶ日駅で交換する天竜浜名湖鉄道のTH2100形ディーゼルカー。
単線のローカル線旅の楽しみ方の1つに、交換(列車同士のすれ違い)の楽しみがあります。
上下同時入線はあまり多くなくて、片方の列車が先に着いて、暫くして反対列車がやってきます。
停車時間が長い列車に当たれば、気分転換を兼ねて、ホームから車両を眺めて、写真を撮ったり、もっと時間があれば、駅舎へ足を運んだりすることも出来ますよね。

天竜浜名湖鉄道

天竜浜名湖鉄道の車窓

浜松市の三ヶ日といえば、何と言っても、日本を代表するみかん産地の1つ。
11月~12月は「早生」、12月~翌年3月ごろまでは主力の「青島」が出回ります。
この時期からは、天竜浜名湖鉄道の車窓にも、色づいたみかんの木々が見られます。
場所によっては、車窓から奥浜名湖とみかんのコラボレーションも・・・。
みかんもイイですが、浜名湖を眺めていると、やっぱり“アレ”を食べたくなりますよね!
(参考:JAみっかびホームページ)

新所原駅 駅のうなぎ屋 やまよし

新所原駅、駅のうなぎ屋・やまよし

掛川から天竜浜名湖鉄道を完乗してやって来たのは、新所原(しんじょはら)駅。
新所原は、静岡県の西端・湖西市にあって、愛知県境も目の前にある駅です。
この新所原駅といえば、今年2月の「駅弁膝栗毛」でもご紹介したように、駅舎内に「駅のうなぎ屋 やまよし」があることでおなじみ。
実はコチラの駅弁に、ちょっと新しい動きがあったということで、今回はお邪魔しました。

濱名湖鰻弁当

濱名湖鰻弁当

新所原駅「駅のうなぎ屋 やまよし」の「うなぎ弁当」をおさらいすると、うなぎの量で価格が決まり、1,300円(一切れ)、1,600円(二切れ)、2,100円(一匹)の3種類があります。
しかも、元々「やまよし」は、うなぎの養殖業者ということで、このご時世でも“破格”の価格帯で、「うなぎ弁当」をいただくことが出来るのですが・・・!
そう、うなぎ弁当に「掛け紙」が付いて、「濱名湖鰻弁当」を名乗るようになったのです!!

濱名湖鰻弁当 一匹入

濱名湖鰻弁当(一匹入)

駅のうなぎ屋 やまよし

駅のうなぎ屋・やまよし

この「掛け紙」は、今年開業30周年を迎えた「天竜浜名湖鉄道」と「駅のうなぎ屋 やまよし」とのコラボレーションとの位置づけ。
「天竜浜名湖鉄道」が、去年(2016年)に台湾鉄路管理局集集線との姉妹鉄道協定を結んだことを記念して、集集線の路線図がデザインされました。
掛け紙は全部で500枚限定となっており、1枚ずつシリアルナンバーが付番されています。

「駅のうなぎ屋 やまよし」のうなぎは、1枚1枚手作り。
地元浜名湖産のうなぎを丁寧に骨切りし、蒸さない関西風で、パリッと焼き上げています。
天浜線の改札口脇が厨房ですから、やっぱりココは“日本一いい匂いのする駅”!
特に夕方の繁忙時間帯に訪れれば、学校帰りの生徒たちがタレの匂いの中を通っていきます。
下校中の中高生には手が出ない価格帯ですが、この匂いは、きっと生徒たちのふるさとの記憶として焼き付いていくハズ。
地元の駅に、美味しいうなぎ屋さんがあることは、大きな誇りとなることでしょう。

濱名湖鰻弁当 一匹入

濱名湖鰻弁当(一匹入)

この日もしっかり予約をしてお店に伺いました。
今回、ご主人の山田さんにお話を伺ってビックリしたのですが、今年2月の「駅弁膝栗毛」をご主人が読んで下さったのだそうです。
その記事で私が「掛け紙がないこと」について触れたことがきっかけで、実は「掛け紙企画」が始まったとのこと。
1日1駅弁(原則)が、ただアップされ続けるサイト「駅弁膝栗毛」ではありますが、ほんの少しでも、駅弁文化の発展に協力できたのであれば、それは嬉しい限りです。
(「駅のうなぎ屋 やまよし」電話:053-577-4181、営業時間10:30~18:30、火曜定休)

天竜浜名湖鉄道 新所原駅

天竜浜名湖鉄道・新所原駅

大河ドラマも佳境を迎える中、天竜浜名湖鉄道沿線を訪ねる方も多いと思います。
天竜浜名湖鉄道の駅舎には、様々な飲食店が入っているのも特徴です。
つまり、ドラマの舞台と駅グルメの食べ歩きを一緒に楽しめるのも、天浜線の旅のいいところ。
その旅の〆にお土産がてら、「うなぎ弁当」というのも大いにアリ!
ドラマにハマった方はお早めに、見逃した方は賑わいが落ち着いてからのんびり駅弁と一緒に「天竜浜名湖鉄道」の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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