長岡駅「日本一日本酒が買いたくなるおべんとう~プロトタイプ~」(2,100円)~長岡の新作駅弁開発プロジェクト・最新情報!

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

信越本線

E129系電車、信越本線・北長岡~押切間

食の「地産地消」はかなり定着した言葉ですが、実は鉄道にも「地産地消」を謳う電車があります。
それは、新潟エリアで115系電車に代わる地元の足として、活躍の幅を広げているE129系電車。
E129系は新潟市秋葉区にある車両製造工場で作られていて、朱鷺色のピンクと稲穂の黄色い帯を巻き、耐寒耐雪機能を強化した、まさに「新潟向け」の車両なんです。
2両と4両の編成があり、車内はクロスシートとロングシートを組み合わせた座席となっています。

ながおか野菜クオーレ祭り

「ながおか野菜クオーレ祭り」会場・ハイブ長岡

そんな“地産地消”電車に揺られてやって来たのは、長岡市のコンベンション施設「ハイブ長岡」。
ハイブ長岡は長岡駅大手口から出雲崎・与板方面行の越後交通の路線バスに乗り、長岡大橋で信濃川を渡っておよそ15分の所にあります。
ICカード不可とのことで、久しぶりにバスでチャリンと現金220円を支払うと懐かしい気分。
この日、コチラでは、長岡商工会議所主催の「ながおか野菜クオーレ祭り」が行われていました。

池田屋 永橋ひかる

池田屋・永橋ひかる専務

今回は、この「クオーレ祭り」に出展していた長岡駅弁「池田屋」のブースを訪問。
駅弁膝栗毛には8月以来の登場となる「池田屋」の永橋ひかる専務です。
今年8/18の「駅弁膝栗毛」では、長岡をはじめとした地元の皆さんが参加した「みんな大学@越後長岡」で、新作駅弁の開発に取り組む様子をご紹介しました。
この新作駅弁の“プロトタイプ”が出来上がり、テスト販売されるということでやって来た訳です。

クオーレ祭り 池田屋

クオーレ祭り・池田屋ブース

新作駅弁の名は、「日本一日本酒が買いたくなるおべんとう」。
開発会議では「日本酒を呑む」ことが前提になっていただけに、このネーミングには納得です。
新作駅弁は7月末からおよそ3か月かけて検討が行われ、10月末に開発会議に参加した皆さんや、識者の方からの意見を反映、今回の会場限定、個数限定で販売されました。
永橋専務が事前にSNS等で告知を行ったこともあり、予約分で完売という人気ぶりとなりました。

日本一日本酒が買いたくなるおべんとう

日本一日本酒が買いたくなるおべんとう~プロトタイプ~

気になるコチラが「日本一日本酒が買いたくなるおべんとう~プロトタイプ~」!
笹籠の上には、「池田屋」ではおなじみの“絵はがき掛け紙”が挟み込まれました。
「駅弁膝栗毛」はもちろん、メディアが“開発中の駅弁”をオープンにしていくことは、あまり無いことですが、今回は企画会議から公開されてきましたので、“試作品”も堂々公開!
さァ、「日本一日本酒が買いたくなるおべんとう」の中身とは、いったい如何に?

日本一日本酒が買いたくなるおべんとう

日本一日本酒が買いたくなるおべんとう~プロトタイプ~

【おしながき】
一、 新米食べ比べ(右:新之助、左:長岡産コシヒカリ、中:鮭菊むすび)
二、 神楽南蛮とりだんご
三、 新潟こんにゃくピリ辛煮
四、 高野豆腐の揚げびたし 神楽南蛮みそを添えて (雪室醤油のあごだしつゆ使用)
五、 村上の味 鮭の酒びたし 粕漬
六、 ずいきとみょうがの甘酢漬
七、 おもいのほかとかきのもと 甘酢漬
八、 池田屋特製 牛肉のうま煮
九、 きんぴら蓮根
十、 うまみあつやき玉子
十一、 越後みそ西 なすと生姜のみそ漬け
十二、 ひとくち笹団子
十三、 車麩ラスク
十四、 越後のお塩(藻塩、白いダイヤ)
※お塩はおむすびにかけても、お酒のお供でもお好みで・・・。

日本一日本酒が買いたくなるおべんとう

日本一日本酒が買いたくなるおべんとう~プロトタイプ~

ふたを開けた瞬間から鮭や食用菊、茗荷などのピンクや、玉子などの黄色のカラフルな色合いに、フワッと華やかな気分になります。
ちょうど、新潟を走るE129系電車のようなカラーリングがいっぱいです。
その中で、私がまず目を引いたのは、メインのおむすびによる「新米食べ比べ」!
特に新潟の新ブランド米「新之助」を早速盛り込んで、長岡産コシヒカリと食べ比べが出来るのは、米好きにはたまりません。
さらに、酒のつまみに嬉しい新潟の食材が全14品目というたっぷり感!
漬物も地元の漬物屋さんによる手づくりのものを使用しています。
酒好きにはたまらないぐい呑みまで入って、手にした時のズシリ感も充実しています。

日本一日本酒が買いたくなるおべんとう

日本一日本酒が買いたくなるおべんとう~プロトタイプ~

日本一日本酒が買いたくなるおべんとう

日本一日本酒が買いたくなるおべんとう~プロトタイプ~

細かい点では、2種類入った「越後のお塩」の結び方が可愛らしく、女性のハートをつかみそう。
またデザートとしては、新潟名物・車麩のラスクが面白い存在!
バターの風味が効いており、新潟らしさと今どき感を兼ね備えた〆に嬉しいものとなっています。
ただ、このプロトタイプ、開発会議に参加した皆さんの中からは、“総花的な作りで印象が薄い”、“2,100円という価格設定は高い”などの辛口意見もあったそうです。

越乃Shu*Kura

キハ48形・快速「越乃Shu*Kura」、信越本線・青海川~鯨波間

週末には、日本酒をテーマにした観光列車「越乃Shu*Kura」もやってくる長岡駅。
駅ビルの「CoCoLo長岡」には、日本酒の利き酒が出来る「ぽんしゅ館」もオープンしました。
その中で開発が進む長岡駅弁、「日本一日本酒が買いたくなるおべんとう」。
今後の商品化では、絞り込みでストーリー性やインパクトを出しながら、クオリティを落とさずにコストを抑えるなど、さらなる“磨き上げ”が求められそうです。
地元の皆さんのアイディアが詰まった新作駅弁は、一体、ココからどのような進化を遂げるのか?
長岡の新作駅弁プロジェクト、「駅弁膝栗毛」ではまだまだ追いかけていきたいと思います。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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