稚内駅「海の七つ星」(1,180円)~最北の駅に輝く“七つ星”駅弁を求めて、特急「サロベツ」の旅

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

キハ261系 特急 サロベツ

キハ261系・特急「サロベツ」、宗谷本線・稚内駅

日本最北の駅、宗谷本線・稚内駅で発車を待つのは、特急「サロベツ2号」旭川行。
宗谷本線の特急列車は、今年(2017年)のダイヤ改正から、札幌発着の列車が「宗谷」、旭川発着の列車が「サロベツ」と改められ、共にキハ261系が使われるようになりました。
サロベツ2号は、稚内を早朝6:36に発ち、終着・旭川には10:19の到着。
11分の待ち合わせで特急「ライラック18号」が接続し、札幌には昼前の11:55着となります。

サロベツ湿原

サロベツ湿原

そんな特急「サロベツ」の愛称の由来になったサロベツ湿原を訪れる機会がありました。
サロベツ湿原の玄関口となるのは、宗谷本線・豊富駅。
1日2~3本ですが、豊富駅から「沿岸バス」の路線バス(稚咲内行)も出ています。
サロベツ湿原センターから木道を歩けば、10分とかからずに展望台へ・・・。
折り返しの時刻まで30分程度あるので、意外に散策にも“使える”バスなんですよね。

サロベツ湿原 利尻富士

サロベツ湿原からの利尻富士

サロベツ湿原を訪れるのは、これで3度目。
3度目にして初めて、湿原から利尻富士(利尻島)を眺めることが出来ました。
地元の観光協会の方によると、やはり夏場は霧が出てしまうことが多いそう。
以前、5月と7月に訪れているのですが、どちらも曇天、特に7月はエゾカンゾウが殆ど咲かなかった年で、ただの草原を見ただけで終わっており、それだけに今回は嬉しい訪問となりました。

海の七つ星

海の七つ星

稚内~豊富間は、宗谷本線の特急でおよそ40分。
ただ、宗谷本線・音威子府(おといねっぷ)以北は、特急3往復・普通3往復の計6往復しか列車が無い閑散線区ですので、1本の列車たりとも逃すことが出来ない区間。
その意味でも、稚内に駅弁があること自体が有難く、時間がない時の貴重な食料となります。
今回は、その中から「海の七つ星」(1,180円)をご紹介しましょう。

海の七つ星

海の七つ星

海の七つ星

海の七つ星

 

稚内駅立売商会」が販売者となり、駅併設の「ワッカナイセレクト」で販売されている稚内駅弁。
「海の七つ星」は、北海道産米「ななつぼし」を使ったうにの炊き込みご飯がベース。
その上に、鮭の塩焼、ホタテ、数の子、つぶ貝、ズワイガニ、いくらの醤油漬、うにの7つの食材がいっぱい載って、「ななつぼし×7つの海鮮」という“ダブル七つ星”を味わうことが出来ます。
まさに、ふたを開けると満天の星空が広がる感じですね。
天候に恵まれれば、サロベツ湿原周辺からも、きっと数多の星が輝く星空が広がることでしょう。

こうほねの家 利尻島

こうほねの家からの利尻島

さらに美しい利尻富士を眺めるなら、サロベツ湿原からクルマでおよそ30分、日本海岸の“オロロンライン”沿いにある「こうほねの家」へ足を伸ばしてみたいところ。
特に夕日の時間帯は、島影が赤い夕空に浮き彫りとなって、忘れられない絶景が広がります。
ココから稚内の市街地までは、さらにクルマで45分ほど。
今月前半は、北海道の道北エリアを中心に、久しぶりにじっくりと回ってみたいと思います。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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