【ライター望月の駅弁膝栗毛】
鉄道の旅の良さは、何と言っても「車窓」があることだと思います。
列車の窓からの海、山、川・・・見えるとワクワク、程なくホッとして、懐かしさを憶えます。
私自身は、富士山が見える所で育ったので、「○○富士」と名の付く山は大好き!
今年6月、盛岡郊外を訪れた時は、岩手山(南部富士)をバックに真っ赤なE6系「こまち」が、元気よく駆け抜けていきました。
そんなふるさとの山によく似合うのが、ふるさとの味。
盛岡の駅弁の中でも、ひときわ素朴なのが、ズバリ「岩手のおべんとう」(1,100円)。
NRE(日本レストランエンタプライズ)の駅弁です
掛け紙も素朴、ビジュアルも素朴ですが、盛岡ではよく見かけるということは、根強い支持があるのだと思います。
【お品書き】
・ねぎ入り玉子焼き
・鰊甘露煮
・鮭とば味噌和え
・鶏肉の照焼き
・舞茸の天麩羅
・岩手昔豆腐の田楽
・煮物
・帆立の時雨煮
・一口昆布巻き
・うど味噌煮
・香の物
・ご飯(岩手県産「ひとめぼれ」)
いわゆる“幕の内系”駅弁の1つ。
白いひとめぼれのご飯がドーンと載っているのが目立ちますが、お品書きを見ると、ひと品ひと品、何らかの調理が施された、ローカル色いっぱいのおかずが並んでいます。
駅弁と聞くと、とかく派手なビジュアルに目を奪われてしまいがちですが、素朴なおばあちゃんの味のような駅弁の存在にも、しっかり光を当てていきたいなと思うのであります。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/