【ライター望月の駅弁膝栗毛】
今年(2018年)4~6月にかけて開催中の栃木デスティネーションキャンペーンに合わせ、今年4月、宇都宮~日光間のJR日光線にデビューした新しい列車「いろは」。
205系電車を改造して生まれ、通常は日光線の普通列車として運用されています。
このゴールデンウィーク期間中は、大宮発着の快速「GOGOいろは日光」号(全車指定席)として運行され、大宮駅から乗り換えなしで、日光へのアクセスを担いました。
205系電車は元々、山手線や埼京線、京葉線などで活躍していた通勤タイプの車両。
国鉄時代から通勤形車両は「4ドア」というのが基本でしたが、改造に当たって真ん中2か所のドアが埋められ、「2ドア」の車両となりました。
車内には、ほぼ窓に合わせるように4人掛け(日光に向かって右)と2人掛け(同じく左)のボックスシートが設置され、より旅気分が楽しめる車両になりました。
内装は木目調を基調とし、つり革も木製、シートモケットにはクラシックルビーブラウンをベースとしたものが使われた落ち着いた雰囲気の車内となっています。
連休中に運行された下りの快速「GOGOいろは日光」は、進行方向が変わる宇都宮で10分の停車時間が設けられたこともあり、中には駅弁を買い求める方の姿も・・・。
私は宇都宮駅弁「松廼家」の「とちぎ霧降高原牛めし」(1,200円)をいただきました。
【お品書き】
・白飯
・とちぎ霧降高原牛
・煮玉子
・新生姜甘酢漬け
・辛味惣菜(小松菜ほか)
「とちぎ霧降高原牛めし」は、2008年に登場、平成27(2015)年の駅弁130周年に合わせてリニューアルされ、栃木名物の新生姜と煮玉子が載った現在のスタイルになりました。
「とちぎ霧降高原牛」は、栃木県内の指定生産者がこだわりの餌を使って肥育し、品評会でも高い評価を得ているという栃木のご当地ブランド牛。
冷めてもフワッとした食感の牛肉を、煮玉子で甘じょっぱく、おなじみの新生姜や、付添の小松菜などで引き締めながらいただいていくことで、箸がどんどん進みます。
海外からのお客さんは、JR全線乗り放題のきっぷを持って旅行される方が多いこともあり、日中の日光線は、世界各国からの方の中に、地元の方が入り交じる感じ。
そんなこともあり、「いろは」の車内には無料wi-fiも飛んでいます。
通常は、宇都宮10:38、13:06、15:05発、日光12:01、14:19、16:00発の列車で運行。
駅弁発祥の地とされる宇都宮の駅弁を今風にアレンジされたボックスシートで味わいながら、
新緑まぶしい日光路を楽しんでみてはいかがでしょうか。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/