安倍総理の悲願である拉致問題解決への道筋
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5/15FM93AM1242ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』今日の聴きどころ!②
安倍総理、拉致問題解決に向け、日朝首脳会談が必要と述べる
7:10~お早う!ニュースネットワーク:コメンテーター有本香(ジャーナリスト)
拉致問題は安倍総理の秘書時代からの重要課題
安倍総理大臣は昨日の衆議院予算委員会集中審議で、北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向け、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との首脳会談が必要になるとの考えを示した。
飯田)もちろんそのためには、向こうから何か譲歩を求めてくればそれを拒絶すると。総理は手の内を明かさないと言いながらも、その辺の前提というものは崩さないということを姿勢として示していましたが、まず有本さん、日本政府の一連の動き、現在の世界情勢をご覧になってどうお感じになっていますか?
有本)去年の9月に安倍総理が国連で演説しましたよね、あの演説はかなり異例なものだったと感じました。その時に、みんなで話し合わなければならないことは沢山あるけれども、今日はこの時間を拉致問題に充てたいと、90年代からのこの25年間、国際社会がどれくらい北朝鮮に騙されてきたかという歴史を縷々お話になりました。トランプ大統領との間で緊密にこの問題に関して深く話をして、北朝鮮に対する圧力を国際社会と協調して強めていくことについて、安倍総理を中心として積極的に動いたという印象があります。ロシアに対しても中国に対しても積極的に働きかけた。そのために制裁がかなり強まり、この制裁が効いてきたので金正恩委員長が外に出てきた、という流れがあります。日本のメディアはここらあたりの情報を正確に伝えていないと思います。やたらと蚊帳の外論を言いますが、むしろこの一連の流れを主導してきたということについて一定の評価をすべきだろうと思います。安倍総理にとってみれば、この拉致問題というのはご自身の中でも最も重要な課題と常日頃仰っています。
飯田)議員になる前から。
有本)秘書時代からですからね。私も総理とお話した時には、そういうことを言葉の端々から感じ取ることができましたので、これを是が非でも解決したいと思っておられると思います。
トランプ大統領によってアメリカ政府の問題となった日本人拉致問題
飯田)今朝はお客様をお招きしています。拉致被害者家族会事務局長 横田拓也さんです。
このコーナーでは横田さんがゴールデンウィーク中にアメリカに行かれて、様々な要人と会われてきた、その様子について伺っていこうと思います。手応えはいかがでしたか?
横田)これまで何十回も訪米しましたし、ヨーロッパにも行っていますが、今回は特別に手応えがあったなという印象でした。これまでは一からの積み上げで、この事実を知って下さいとお願いに上がっていたんです。でも今回の渡米では、トランプ大統領のリーダーシップ、日米首脳の絆もあって各省庁の方が全員この問題について隅々まで知っていて、全員が私たちを支援してくれると言って下さいました。
飯田)今までは去年も話したけど、また一から説明しなきゃというのを繰り返していたということですか?
横田)そうです。被害者がどれくらいの人数で、それは日本だけじゃないなど、一から話してきましたが、今回は何人生存者が帰ってきて何人の被害者が帰っていないなど、いろんなことを全員が知っていました。
有本)それは国務省だけではなくて、国防総省、あるいはNSC、みんなの共通認識になっていたということですね
横田)そうです。トランプ大統領が国連の総会で『13歳の少女』と、私の姉について言及してくださったり、11月に来日されて私たち被害者家族と会ってくださったり。全員がこの問題を、アメリカとしても絶対に許してはならないんだと認識してくれている感じでした。
飯田)渡米中の行程を見ると分刻みにいろんな方に会われています。その中で国務省に行かれたり、国防総省にも行かれたり、日本でも馴染みのあるリチャード・アーミテージさん、元アメリカ合衆国国務副長官ともお話をされたわけですか?
横田)アーミテージさんとはこれまでも家族会はアメリカで会っています。今回は要職の立場ではありませんが、もともと大きな副長官という立場もあるのでお会いさせていただきました。その時に彼が私たちに投げかけてくれた言葉で、拉致問題は金正恩が決める権限を持っているのではないということ、私たち家族が解決した、していないと決める権限を持っているのだと言ってくれました。この考え方はアーミテージさんだけではなくてアメリカ政府の中にも浸透しているのではないかと思います。
有本)北朝鮮の都合のいいところでの幕引きはさせないということですね。
横田)そうです。アーミテージさんに会った時に、その時点まで実は(NSCアジア上級部長の)マット・ポッティンジャーさんとのアポイントが取れていなかったのですが、アーミテージさんにポッティンジャーさんに会わせてくださいと直談判すると、すぐに電話してあげると言ってくださり、その翌日に面会することができました。その中でポッティンジャーさんもこの問題は日本に頼まれているからやっているのではないと、頼まれなくてもやらなければならないことなんだということを言ってくれているので、それはとても心強い限りでした。
有本)拉致被害者家族の皆さんと面会された時に、ポッティンジャーさんも同席されていたのですよね、今おっしゃったように、これはアメリカとしてもやらなければならない問題なんだと、つまり北朝鮮の拉致という、非道な行い、長年に渡る人権侵害、こういうことに対するアメリカ側の怒りがあるとお感じですか?
横田)もともと人権や平和といったものに対して意識を強く持っている国なので、我々の問題、特に13歳の少女が拉致された、というシンボリックなことに対してはどうしても許せないということを全員が口を揃えて言ってくれているので、この流れをつかんで、解決に結びつけばいいなと思っています。
アメリカ・メディアの関心も高い
有本)家族会の皆さんと長年行動を共にして、ワシントンにも一緒に行かれた山谷えり子参議院議員に数日前お会いしましたが、今回はアメリカのメディアの取材も相当多かったと聞きました。
横田)分刻みのところでワシントンポスト、ABCテレビなどの取材も受けて、ABCテレビはネットでインタビューの様子がアップされています。アメリカ国民はもちろんのことアメリカ政府当局の方もそれが目に留まると思うのでとても意義のあることだと思います。
有本)今までそういうメインストリームメディアがこれだけ取材に来ることはなかったなという、そういう感じはありましたか?
横田)去年の11月くらいから風向きが変わってきました。アメリカはもちろんそのほかの海外メディアからの取材申し込みが増えました。大統領が国連総会で言ってくれたというのは、ターニングポイントになったのだと思います。
有本)ということはトランプ政権になって、この拉致問題に関してはかなりアメリカ側の取り組みが変わったと
横田)心強い限りです
米朝首脳会談から日朝首脳会談へ~具体的な進展を望む
飯田)11月に拉致被害者家族とトランプさんが会われた時に、映像を見ていると、トランプさんご自身が感極まったような表情をされていた印象があります。
横田)車座になって、私の母が大統領の前に座って写真をお見せした時に、大統領自ら写真パネルを手にとってくださって、メラニアさんと一緒にこれはひどいなとアイコンタクトしていた感じがあったので、私たちの辛さを肌で感じて下さっているのかなと思いました。
有本)アメリカ側の受け止め方が変わったということですけど、このニュースで安倍総理が日朝首脳会談もと仰っています。総理はその後に続けて、拉致問題の解決に繋がらないのであれば、必ずしも会談をするものではないということも仰っています。この辺りに対する期待感、懸念については?
横田)期待と不安は半々です。やはり対話のための対話、ショーのためのショーであってはならないと思っています。米朝の首脳会談の中で北朝鮮がこの問題に対して具体的な誠意ある回答を引き出せるか、この形が見えてから日朝首脳会談へ。具体的な進展をと思っています。
有本)この家族会の皆様方はこの原則を常に大事にされていて、そこは頭が下がる思いがします。何でもいいから早くというのはなく、皆さんが常に確認しあいながらここまで来ているのですか?
横田)そうですね、原則を曲げたら賛同していただけなくなるので、そこは頑張っています。
飯田浩司のOK! Cozy up!
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