【ライター望月の駅弁膝栗毛】
今年も夏の“民族大移動”が始まりました。
新幹線や特急列車は軒並み混雑、私も8/11「山の日」に、大宮駅周辺で東北・上越・北陸の各新幹線を観察しましたが、自由席を中心に立ち客が多く見られました。
混んでいるとは言っても「新幹線」は、普段遠く離れて暮らす親子を、比較的安価でわずか3~4時間のうちに結び付けてくれる訳ですから、そのチカラはやっぱり大きいですよね!
この時期、帰省のお供にどんな駅弁を選んだらいいか、迷ってしまう方も多いと思います。
駅弁は、“ご当地性”がキーワードの1つ。
東京駅から新幹線に乗車するなら、東京駅ならではの駅弁を選びたくなりますよね。
そんな皆さんの“思い”を察した駅弁が、日本ばし大増の製造で、NREから登場しています。
東京駅限定販売の駅弁、その名も「銀幕」(1,400円)です!
【おしながき】
・江戸うま煮(日本ばし大増)
里芋・牛蒡・はす・人参・こんにゃく・椎茸・絹さや
・銀鮭粕漬焼(築地 田中商店)
・筍の土佐和え(にんべんの味付おかか)
・江戸巻(築地 すし玉青木)
・かに風味蒲鉾(ベニズワイガニ使用)
・黒豆煮銀箔添え(北海道産)
・銀しゃり(有機認証米・秋田県産あきたこまち)
・梅干(紀州産南高梅)
東京駅の待ち合わせのシンボル「銀の鈴」にちなんだ駅弁、「銀幕」!
小さな「銀の鈴」が付いたゴムで留められた浮世絵の日本橋にちなんだ掛け紙を外すと、銀鮭、銀箔、銀しゃりなど「銀」をキーワードとした、基本に忠実な幕の内弁当が現れました。
“三種の神器”も、焼魚は築地田中商店の銀鮭、蒲鉾はベニズワイを使ったカニかま、玉子焼は築地すし玉青木の江戸巻・・・と、老舗や素材にこだわったおかずがズラリと並びます。
そして、何といっても“銀しゃり”と銘打った、あきたこまちのご飯がおいしい!
実は「銀幕」という駅弁は、平成19(2007)年10月から平成23(2011)年7月まで、東京駅で販売されていた駅弁で、東京駅に「銀の鈴」が出来て50周年の今夏、復活してくれました。
今のところ8/6~26まで、「駅弁屋 祭」、地下1階「グランスタ」臨時売店などで、東京駅限定、期間限定の販売予定。
私も個人的にお店をチラッとのぞいてみた感じでは、平積みされていた他の駅弁よりも、結構少なくなっていましたので、上々の人気のようです。
東京駅限定の駅弁に舌鼓を打っていたら、気が付けばあっという間に、車窓がのどかな田園風景に変わっているのが「新幹線」の旅。
老舗の煮物などを通して“東京の味”を楽しみつつ、ふと、懐かしい故郷の“おふくろの味”が思い出されてくるのも、幕の内弁当のイイところです。
実は駅弁も、家族の大切な時間を演出してくれる大事なアイテムの1つなのかもしれません。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/