【ライター望月の駅弁膝栗毛】
立山連峰をバックに、富山湾に沿って雨晴海岸を走るJR氷見線。
氷見線は、あいの風とやま鉄道の高岡と氷見の間・16.5kmを結ぶローカル線です。
普段はタラコ色のキハ47形気動車が活躍していますが、週末は観光列車「ベル・モンターニュ・エ・メール(べるもんた)」が走り、タイミングがいいと地元出身の漫画家・藤子不二雄?先生ゆかりの「忍者ハットリくん列車」がやって来ることもあります。
冬晴れの早朝、氷見港で「けあらし」に出逢ったことがあります。
氷見の塩辛い温泉に泊まって温まり、美味しい魚を味わって、幻想的な朝日・・・。
冬の富山旅は、氷見抜きには考えられません。
この時期の氷見といえば、何といっても寒ブリ!
今季も2月28日まで「ひみぶりフェア」が開催され、様々な催しが予定されています。
(ひみぶりフェア)
https://www.info-toyama.com/event/80196/
そんな冬の味覚・ブリを駅弁でも楽しみたいもの。
富山駅弁「源」の冬季限定駅弁といえば、「ぶりかまめし」(1100円)!
ブリの釜めしじゃありません、ブリのかま「ぶりかま」の飯(めし)です。
もちろん今シーズンも、すでに販売を開始しています。
発売から10年以上経つこの駅弁、駅弁ツウには“推し”が多い「名駅弁」なんです。
(源)
http://www.minamoto.co.jp/
【おしながき】
・酢飯
・ぶりかま煮焼き
・わかめ煮
・白海老浜焼
・甘酢しょうが
・山椒
わっぱ風の容器に詰められた酢飯の上に、ドーンと載った「ぶりかま」に圧倒!
富山では、昔から漁師料理の1つとして、ブリのかまが食べられてきました。
この「ぶりかま」を、明治時代の料亭・天人楼由来の源が誇る「うま煮」をはじめとした職人技でじっくりと炊き上げ、源が誇る酢飯と組み合わせたのが「ぶりかまめし」!
コクがあって甘めのぶりかまと、サッパリ酢飯のハーモニーは、富山の伝統的な食文化と老舗駅弁屋の技がハイブリッドで楽しめる、冬だけのお楽しみなのです。
この正月、富山に帰省したのに「ぶりかまめし」も食べずに東京に戻ろうとしていたアナタ。
正直言って、帰省した意味がありません・・・と申し上げたいところですが、じつは首都圏の主要駅などでも、ちょくちょく販売されている「ぶりかまめし」。
1月9日からは、京王百貨店新宿店の「第54回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」で実演販売が予定されていますので、ぜひ一度お試しあれ!
(第54回元祖有名駅弁と全国うまいもの大会)
https://www.keionet.com/info/shinjuku/ekiben2019/index.html
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/