松阪駅「霜ふり寿司」(1000円)~30年目の快速「みえ」

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

松阪駅「霜ふり寿司」(1000円)~30年目の快速「みえ」

キハ75形気動車・快速「みえ」、参宮線・多気~外城田間

名古屋から関西本線・伊勢鉄道(第3セクター)・紀勢本線を経由し、参宮線の鳥羽を結んでいるJRの快速列車「みえ」号。
快速「みえ」は、平成2(1990)年に運行を開始、今年(2019年)で30年目に入っています。
特に平成5(1993)年からは最高時速120㎞、転換クロスシートのキハ75形気動車が登場。
JR線の伊勢・鳥羽方面への足として、競争力とスピードのアップが図られました。

(参考:JR東海ホームページ)

松阪駅「霜ふり寿司」(1000円)~30年目の快速「みえ」

キハ75形気動車・快速「みえ」、紀勢本線・松阪駅

快速「みえ」の自慢は、特急並みの停車駅とそのスピード。
名古屋を出ますと、桑名、四日市、鈴鹿、津、松阪、多気、伊勢市、二見浦の順に停車し、終着・鳥羽までは1時間45分前後で結ばれています。
基本は2両ですが、混雑時は4両編成で、鳥羽寄りの1号車がすべて指定席となります。
東海道新幹線からの乗換時間が短い場合は、指定を取れば、着席保証される格好です。

松阪駅「霜ふり寿司」(1000円)~30年目の快速「みえ」

霜ふり寿司

快速「みえ」も停車する紀勢本線・松阪駅の駅弁屋さん「新竹商店」で、昭和の時代から販売されている駅弁の1つに「霜ふり寿司」(1000円)があります。
登場からおよそ半世紀、「モー太郎寿司」が誕生するまでは主力として活躍した寿し駅弁で、松阪駅では現在、原則2日前までの予約制で購入することができます。
また伊勢道・安濃SA上り、東名阪道・亀山PAでも、お目にかかれることがあるそうです。

松阪駅「霜ふり寿司」(1000円)~30年目の快速「みえ」

霜ふり寿司

【おしながき】
・国産黒毛和牛そぼろ巻き寿司
・うぐいす豆
・しば漬け

松阪駅「霜ふり寿司」(1000円)~30年目の快速「みえ」

霜ふり寿司

「霜ふり寿司」の特徴は、国産黒毛和牛の「そぼろ」を巻いていること。
“しぐれ煮のモー太郎寿司より、少しあっさりとした食感”と話すのは、新竹商店の6代目・新竹浩子(あらたけ・ひろこ)社長。
新竹社長は修学旅行などで、お母様からこのお寿司を持たせてもらった思い出があるそう。
“駅弁屋さんが我が子に作る弁当”って、じつは駅弁屋さんごとに様々なエピソードが…。
ときに“新作駅弁のタマゴ”になることもあるので、“まかない”ネタは要注目なのです。

松阪駅「霜ふり寿司」(1000円)~30年目の快速「みえ」

キハ75形気動車・快速「みえ」、紀勢本線・多気駅

快速「みえ」は、TOICAをはじめとした交通系ICカードで乗車できるのが名古屋~四日市間となっているため、伊勢方面へ直通利用する場合は、紙の切符を買う必要があります。
「青春18きっぷ」では「伊勢鉄道」の料金が車内精算となりますが、週末向けの「青空フリーパス」(2570円)は伊勢鉄道線も乗車可能です。
パワフルなディーゼルカーの走りを堪能しながら、快速「みえ」の旅を楽しみたいものです。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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