新宿駅「復刻鳥めし」(680円)~新宿駅の懐かしの味が復活!

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】

新宿駅「復刻鳥めし」(680円)~新宿駅の懐かしの味が復活!

E353系電車・特急「あずさ」、中央本線・豊田~八王子間

東京・新宿から甲府・松本方面を目指す、中央本線の特急列車。
今年(2019年)春から定期列車は、E353系電車に統一され、全車指定席が基本となりました。
松本まで首都圏のSuicaエリアですので、「モバイルSuica」と「えきねっと」のチケットレス申し込みとの併用で、スマホ1つあれば、サクサクっと「あずさ」の人に…。
指定を押さえれば、駅弁も安心していただくことができます。

新宿駅「復刻鳥めし」(680円)~新宿駅の懐かしの味が復活!

復刻鳥めし

さて、新宿から旅立つなら、やはり新宿駅ゆかりの駅弁をいただきたいもの。
今年7月1日、「日本レストランエンタプライズ(NRE)」から発売されたのが、鉄道好きにはおなじみ、「復刻鳥めし」(680円)です。
長年、新宿駅弁として親しまれた「田中屋」の名物弁当で、平成13(2001)年からおよそ10年にわたって販売された“復刻バージョン”が、今回、久々の復活を遂げました。

新宿駅「復刻鳥めし」(680円)~新宿駅の懐かしの味が復活!

復刻鳥めし

昭和30年代、日本の食糧事情が改善されてきたのに合わせ登場したという「鳥めし」。
白地にピンクの掛け紙は、昭和39(1964)年の東京五輪の頃に誕生したと言います。
時代の移り変わりに合わせ、今回の復刻ではスリープ式の包装が採用されました。
その包装には、監修として「株式会社田中屋」のロゴがしっかりプリント。
かつて、紀伊国屋(書店)、(新宿)中村屋、高野商店(新宿高野)と並ぶ新宿の名店とされ、長年、新宿駅の構内営業を支えてきた田中屋への敬意が感じられます。

(参考:新宿駅と歩んだ田中屋の足跡・沼本忠次著)

新宿駅「復刻鳥めし」(680円)~新宿駅の懐かしの味が復活!

復刻鳥めし

田中屋は“安くて美味しい”をモットーに、「鳥めし」を“子供がおいしく食べられる弁当”と位置付けて、製造・販売を行っていたと言います。
そのレシピと志は、平成3(1991)年から平成23(2011)年の日食田中屋時代に受け継がれ、令和の世に、680円という価格で「復刻鳥めし」としてよみがえりました。
素朴な鳥&玉子そぼろ、缶詰のみかんなど、懐かしい雰囲気もいっぱいです。

新宿駅「復刻鳥めし」(680円)~新宿駅の懐かしの味が復活!

E233系電車・臨時快速列車、中央本線・上野原駅

その昔、夏になると、新宿駅から夜行の急行「アルプス」や23:55発・長野行の普通列車で、信州の山々を目指していた方たちには、きっと懐かしい「復刻鳥めし」。
いまは中央線の快速電車が大月・河口湖まで足を伸ばす時代となりましたが、高尾から先の中央本線はピーク時間帯を外せば、のんびりとした雰囲気が楽しめる路線です。
この夏は、新宿駅の懐かしい駅弁と一緒に、青春の思い出を辿る旅に出かけてみては?

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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