【ライター望月の駅弁膝栗毛】
車両のカラーは、その列車のイメージを大きく左右します。
新潟~酒田・秋田間を、白新線・羽越本線経由で結ぶ特急「いなほ」号は、夕日をイメージしたカラーリングが特徴的でしたが、近年は一部の編成が「瑠璃色」「ハマナス色」に単色化されており、そのインパクトあるカラーリングが目を引いています。
この日は、瑠璃色の編成が新潟をめざし、白新線を上って行きました。
2019年秋、当サイトの「駅弁屋さんの厨房ですよ!」でご紹介した新津駅弁の「神尾弁当部」も、1月21日(火)まで京王百貨店新宿店で開催されている、第55回「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」に実演で出店しています。
幕が掲げられたメイン駅弁は、「のどぐろとにしんかずのこさけいくら」のようですが、じつはこの1月から販売を開始した新作駅弁も登場しているんです。
その名も「紅白押し寿司 さけえんがわ」(1200円)!
紅白の華やかなパッケージが、年の初めのめでたさに花を添えています。
今回の新作は、神尾弁当部随一のロングセラー「さけずし」と、看板駅弁「えんがわ押し寿司」がコラボした駅弁。
神尾弁当部が誇る押し寿司を、1つの折でいただくことができるようになりました。
紅白のめでたいパッケージを開け、心地よい酢と笹の香りを感じながら、笹の葉をはがしていくと、これまた鮮やかな鮭とえんがわの“紅白”が現れます。
脂の甘味たっぷりのえんがわと、塩っ気が効いた鮭の味わいがちょうどいいバランス。
食欲をそそる酢飯も、鮭のほうはレギュラー同様、赤紫蘇が入って違った食感が楽しめます。
2つの味が同時に楽しめることで、飽きがこない作りになっているのが嬉しいですね!
昭和の神尾弁当部を支えた「さけずし」。
平成の神尾弁当部を支えてきた「えんがわ押し寿司」。
令和になって、この2つの味がめでたく合体して、“紅白”の美しい彩りとなりました。
荒れる冬の日本海を眺めながらの「いなほ」号の旅も、パッと華やかな駅弁がちょっとだけ晴れやかな気持ちにさせてくれそうです。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/