【ライター望月の駅弁膝栗毛】
東京~秋田間を3時間台で結ぶ「秋田新幹線」。
東北新幹線から在来線の田沢湖線に直通、大曲でスイッチバックして奥羽本線に入ります。
1月下旬から2月にかけては一部の「こまち」号に、えきねっとやモバイルSuica特急券の“半額”割引が設定(東京~秋田間最安7000円台)され、秋田へ行きやすくなっている季節。
例年、白い雪と赤い「こまち」のコントラストが美しいものですが、果たして今年(2020年)は??
秋田を代表する駅弁の1つが、大館駅弁「花善」の「鶏めし弁当」。
「花善」は、今年で第55回を数える、京王百貨店新宿店の「元祖有名駅弁と全国うまいもの大会」にも実演販売で出店しています。
現在、「鶏めし弁当」は、大館駅・秋田駅・新青森駅などが販売の中心となっていますので、首都圏在住の方は、大館の鶏めしをいただくことができる貴重な機会ですね。
今回は、「黄金の駅弁対決」の一角として参戦している「花善」。
数年前、昭和40年代の一時期に販売していた「鶏樽めし」を復刻させたのも記憶に新しいところですが、京王の駅弁大会では、この「鶏樽めし」をバージョンアップ。
「金の鶏樽めし」(1350円)として、“金メダル”をモチーフに、金色の樽型容器に黄金の掛け紙を掛けた“2020年仕様”で販売しています。
【おしながき】
・味付けご飯(秋田県産米、鶏肉の煮汁)
・鶏肉の甘辛煮
・そぼろ玉子 いんげん 栗甘露煮
・ほたて甘露煮
・煮物(がんもどき、椎茸、飾り麩)
・枝豆の蒲鉾
・香の物(しば漬け、胡瓜漬け)
ふたを開けると、目を引いたのが、鶏肉の上にキラキラ光る金粉!
さすが「金の鶏樽めし」、この金粉にはテンションが上がります!
樽に入ることで、より一層、ずっしり感が増しているのもおトク感があるところ。
鶏の煮汁がしみ込んだご飯、甘辛く煮つけられた鶏肉の味のハーモニーは健在です。
もしも、大館の鶏めし未体験の方がいらしたら、この機会をぜひ活かしましょう!
ハチ公のふるさととして知られる大館。
冬の大館が盛り上がるのは、何と言っても、例年2月の第2土曜とその翌日に開催されている、安土桃山時代に起源をもつ「大館アメッコ市」です。
2月16日までの週末は、秋田の鉄道が乗り放題になる「あきたホリデーパス」も販売中。
名物駅弁をきっかけに、この冬は奥羽本線エリアへ足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/