医師・鎌田實氏が、「新型コロナウイルス」の感染予防対策について語った。
鎌田氏は、2月5日のニッポン放送「原田龍二DAYS」(毎週水曜13時~)に電話出演。原田が防災グッズの体験や専門家から話を聞いて自然災害について学ぶ番組内コーナー「防災人間ハラダ」で、「新型コロナウイルス」についての解説をした。
新型コロナウイルスが流行したきっかけについて「動物から動物に感染していたものが、去年12月頃に中国の武漢で動物から人間に感染したといわれている」と語る鎌田氏。同国の海鮮市場ではいろいろな種類の動物が売り買いされ、ジビエという形で食べるという習慣があり、調理をする際に付着した血がまな板や包丁に付着することで、ウイルスが感染したという説を唱えた。
ウイルス感染を防ぐ対策について、鎌田氏はWHO(世界保健機関)の発表を元に、「どうもマスクはそれほどの大きな効果が無いんじゃないか」と語った。その理由として「接触感染と飛沫感染が原因なので、飛沫感染に関してはマスクは、ウイルスを持っている人がくしゃみをしたときに他人に広げないという意味ではマスクは意味があるけども、予防(の効果)はそれほど無いんじゃないかと言われている」と説明した上で、それでも「やっておいた方がいい」とした。
一方、接触感染については「一番怖い」と語る鎌田氏。「ドアノブとか電車の吊り革に僕たちは手を触れることが多いわけですから、外出後はかならず手洗いをする」と対策として手洗いを勧める姿勢を示した。また、新型コロナウイルスが、中国では直腸から見つかったことを受け、「糞便も注意しなくちゃいけないので、トイレ行ったあとに手洗いをすることが大事。アルコール消毒も意味があると言われています」と説明。
SNSをはじめ、一部で話題になっている「新型コロナウイルス予防に効く食べ物」については、WHOが『パンデミックは今のところ無い』と発表したことを紹介した上で、「情報暴走というか、『インフォミックス』というのが起きている」「嘘の情報が流行ってしまっているから、それに気をつけてください」と虚偽の情報が溢れていることに警鐘を鳴らした。
具体的にウイルス対策に有効な食べ物について聞かれると「腸が大事ですから、発酵したヨーグルトだとか納豆を食べることは、少しはインフルエンザに対しても新型コロナウイルスに対しても予防の意味はあると思います」と持論を展開した。
また、体調不良時の対応について鎌田氏は「新型コロナウイルスがそこら中に広がっている状況ではないので、慌てて病院へ行くのではなく、『武漢に関係する人たちと接触した』とか『一緒にご飯を食べた』とかいう上で咳が出た場合は、保健所に電話をして病院にかかることが大事」と、あくまで武漢関係の人間と接触したかどうかが重要であると語った。
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