埴輪を育成?「群馬HANI-アプリ」で自分の埴輪をお世話!
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ニッポン放送「週刊 なるほど!ニッポン」(6月7日放送)では、「群馬県がスマホ用の『埴輪育成アプリ』を開発! 群馬って古墳王国?」というトピックスを紹介した。
群馬県がスマホ用のアプリとして、埴輪を育成する「群馬HANI-アプリ」というものをリリースした。
一体どういうアプリなのか? 群馬県文化振興課・酒井玲美さんに、立川晴の輔が話を伺った。
晴の輔:「埴輪育成アプリ」をつくったということですが、そもそも群馬は古墳が多いのですか?
酒井:全国で20万基ぐらいあります。その数はコンビニ店の3倍です。群馬県では、約1万3000基が見つかっています。
晴の輔:古墳の方がコンビニより多いのですね。古墳と言うと、奈良県や大阪のイメージだったのですが、「埴輪」が有名なのですか?
酒井:量も質も高いことで有名でして、国宝と重要文化財の約半数が、群馬県から出土したものとなっています。力を持った豪族が多くの埴輪を並べたため、埴輪の熟練技術者が育ち、質の高い埴輪が数多く出土していることにつながっているようです。
晴の輔:「埴輪育成アプリ」とは、どのようなものなのですか?
酒井:埴輪のキャラクターのお世話をして、さまざまな形の埴輪に育てるものです。5段階で成長して、最後は群馬県で出土した本物の埴輪となり、自分のオリジナル古墳に王様気分で並べられます。
晴の輔:自分のオリジナル古墳もつくれるのですね。どうやって育てるのですか?
酒井:発掘して得られた「勾玉のご飯」をあげたり、埴輪に関するクイズで遊んであげたりと、お世話をしていただきます。
晴の輔:お世話をすることが大事なのですね。
酒井:お世話するほど早く育ちます。放っておくと割れてしまったり、家出をしたりします。「お世話になりました」と、置き手紙を書いて出て行ってしまうのです。
晴の輔:まるで子育てですね。
酒井:『たまごっち』のイメージで育てていただきます。
晴の輔:なるほど、イメージしやすい。アプリをつくったきっかけは何だったのですか?
酒井:群馬県は埴輪大国です。それを全国の皆さんに知っていただきたいということで、作成いたしました。
晴の輔:いままでに何か活動されたりしていますか?
酒井:イベントの他には、『群馬HANI-1グランプリ』という埴輪の人気投票を行ったりしています。6万票ぐらいの投票があったイベントで、群馬の一押しの埴輪100体を選んで、全国から投票していただくものです。
晴の輔:どんな埴輪が選ばれたのですか?
酒井:『笑う埴輪』という癒し系の埴輪がグランプリになりました。埴輪は無表情のものが多いのですが、笑っている珍しい埴輪が選ばれました。
晴の輔:それは見てみたいですね! 最終的な目標は「群馬ファン」を増やすことですか?
酒井:そうなるといいですね。まずは埴輪ファンが増えていただければ。
晴の輔:他に特徴のある埴輪はありますか?
酒井:古墳のいちばん外側に置かれた、怖い顔の『盾持人』という埴輪があります。古墳に近づく者を寄せ付けないという役割を持っています。
晴の輔:護っているのですね。
酒井:『笑う埴輪』も、単に友好的なだけではありません。笑いながら近寄って来る人は、薄気味悪いですよね。
晴の輔:そうですね。
酒井:笑いで邪悪なものをはねつけている、という説もあります。
晴の輔:さまざまな防御方法があるのですね。埴輪の表情は、単純に1種類のものをイメージしがちですけれど、よく見ると違うのでしょうね。
酒井:あの手この手で古墳を護ろうと職人が考えたので、いろいろな表情のものがあります。
晴の輔:今後は、どのようなPRを行う予定ですか?
酒井:県庁にスタジオができたので、埴輪の魅力を動画で発信してまいります。あとは、『HANI-本(ハニぼん)』という本を出しました。おまけとして付けた『ペーパークラフト』が大人気でした。今後も埴輪グッズを増やして行ければいいなと思います。
晴の輔:群馬だと「だるま弁当」をイメージします。「埴輪弁当」などもできそうですよね。
酒井:キャラクターっぽいですからね。「古代のゆるキャラ」ですね。
晴の輔:いいキャッチフレーズですね!