【ライター望月の駅弁膝栗毛】
平成23(2011)年3月5日、東北新幹線に「はやぶさ」がデビューしました。
新型のE5系新幹線電車によって、最高時速300km(当時)による運行を実現。
最も速い列車は、東京~新青森間を3時間10分で結びました。
2年後には最高時速が320kmにアップし、東京~新青森間の3時間切りに成功。
この春のダイヤ改正で、東京~新青森間は、最速2時間58分となります。
(参考)JR東日本盛岡支社ニュースリリース・2021年3月1日分ほか
これに先立って、平成22(2010)年12月に、新青森まで全通した東北新幹線。
「はやぶさ」のデビュー直後、東北新幹線は東日本大震災に見舞われましたが、JRグループが協力しながら復旧に取り組み、4月29日には全線運転再開にこぎつけました。
今年(2021年)2月にも福島県沖で起きた余震で運転見合わせを余儀なくされたものの、約10日で全線の運転を再開し、現在は臨時ダイヤでの運行となっています。
東北新幹線の全線開通、続く「はやぶさ」のデビューから、早いもので10年。
新青森をはじめ、青森・八戸・盛岡の売店では、去年(2020年)12月から、東北新幹線全線開通10周年を記念した駅弁、「あおもり彩り御膳」(1200円)が販売されています。
製造しているのは、新青森駅弁の「幸福の寿し本舗」。
「幸福の寿し本舗」もまた、東北新幹線新青森開業とともに駅弁に参入したお店です。
【おしながき】
・ご飯(青森県産・青天の霹靂、青森県産サーモン酢〆、いくら、錦糸玉子、おぼろ)
・青森県産ほたての照り焼き
・鶏肉の照り焼き
・串カツ(豚肉、玉ねぎ)
・竹輪の磯辺揚げ
・れんこんの天ぷら
・いかしゅうまい
・玉子焼き
・煮物(がんも、椎茸、にんじん、絹さや)
・金平ごぼう
・大根漬け
・青森県産りんごのシロップ漬け
青森県産のサーモンといくらが載って、錦糸玉子とともに彩り鮮やかなご飯がメイン。
これに、帆立の照り焼きやいかしゅうまいをはじめ、デザートのりんごのシロップ漬けまで、青森らしいバラエティ豊かなおかずがたくさん楽しめる駅弁です。
6000個限定販売と発表されていますが、幸福の寿し本舗によると、もうしばらくの間は、販売されるそうですので、「はやぶさ」の10周年にも花を添えてくれた格好ですね。
平成28(2016)年には、北海道新幹線・新青森~新函館北斗間が開業。
北海道からは、パープルのラインが入ったH5系新幹線電車が、青函トンネルを抜けて、東北新幹線へ乗り入れるようになり、新青森駅の彩りも増すことになりました。
コチラは、まもなく3月26日で開業5周年。
青森の鉄道の玄関口として、ますますその役割が高まる新青森駅です。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/