<コロナ「自宅療養」マニュアル>感染時、重症度を自分で判断する方法

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東京都医師会理事で順天堂大学総合診療科教授の小林弘幸氏が1月4日、ニッポン放送「モーニングライフアップ 今日の早起きドクター」に出演。新型コロナウイルス感染症における自宅療養の際の、重症度の判断方法について解説した。

<コロナ「自宅療養」マニュアル>感染時、重症度を自分で判断する方法

パルスオキシメーター

飯田浩司アナウンサー)当初の規定では、新型コロナウイルスに感染された患者さんは一律入院するということが決まっておりましたが、昨年10月24日から入院の対象が狭められました。65歳以上の方、呼吸器疾患を有する方、臓器の機能低下が認められる方、免疫機能の低下が認められる方、妊婦さん、重度中等症の患者さん、以上の方々に限定されております。これにより、軽症あるいは無症状の方は、自宅や宿泊施設での療養になったという理解でよろしいでしょうか?

小林)そういうことですね。

飯田)昨年12月、医学博士の岡田晴恵さんが書かれた本『新型コロナ自宅療養完全マニュアル』が、実業之日本社より出版されました。その監修には、東京都医師会理事の鳥居明先生と、小林弘幸先生も関わっていらっしゃいますが、やはり自宅療養の正しい知識を手に入れることというのは、大事なことでしょうか?

小林)そうですね。自宅療養となると、皆さんにとって初めての経験となりますので、混乱されることも多いと思います。

<コロナ「自宅療養」マニュアル>感染時、重症度を自分で判断する方法

新行市佳アナウンサー、小林弘幸氏、飯田浩司アナウンサー

飯田)実際にコロナにかかった場合、軽症か重症かの判断というのは、自分でできるものなのでしょうか?

小林)患者さんご自身も我々ドクターも、大体わかります。特に我々の場合は、まず全身の状態と顔色、呼吸状態を確認するのですが、それらを診ることですぐに判断できます。ただ、一番の問題は熱です。患者さんご自身では発熱や咳が酷いと思っていても、我々からするとそれ程でもないということもあります。その辺りのギャップが1つの問題でもあるのですが、ドクターの判断というのはある程度正しいと思います。

患者さんを診るにあたって、重症度分類というものがあります。これは酸素の飽和度によって分類しており、要は血液中にどの程度酸素が含まれているかということです。平常時に測っていただくと、96%以上は間違いなくあります。ですので、そういった数値が出た方は、どちらかというと普通の風邪に近い症状ということになり、いわゆる軽症の分類に入ります。ところが95%を切るような数値になりますと、中等症の1という分類に入り、さらに93%以下となりますと、中等症の2に分類され、酸素の供給がある程度ないと苦しいという状況になってきます。この酸素飽和度というのは、パルスオキシメーターで調べることができます。

飯田)パルスオキシメーターは、ネットでも購入できるのですね。

小林)4000円~5000円程で購入することができ、測って数秒ですぐ結果が出ます。ただ、95%切るような場合ですと、ご自身のなかに苦しいというイメージが出てきます。呼吸ができなくなるのではないかという恐怖により、パニックのような状態になってきますので、パルスオキシメーターを使わなくとも、症状の度合いというものはある程度ご自身でわかります。

番組情報

モーニングライフアップ 今日の早起きドクター

毎週月~金曜日 朝6:15~

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飯田浩司アナウンサーと新行市佳アナウンサーが、健康に関する疑問や予防法、症状、治療法などを聞きます

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