神戸の老舗駅弁店の新作「焼売」駅弁、好調の理由
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「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
旅のお供に欠かせない駅弁。思わず手に取りたくなってしまうのが「焼売」の駅弁です。南京町のある神戸に、今年(2021年)登場した焼売駅弁は、60年以上の歴史を誇る、地元中華料理店とのコラボレーションで誕生しました。旨味たっぷりの肉と神戸のよさがぎっしり詰まった焼売駅弁はどのようにして生まれたのか? そして、登場後のお客さんの反響はいかに? 東・名・阪「焼売」駅弁食べくらべの完結編です。
東・名・阪「焼売」駅弁食べくらべ(第3回・淡路屋編/全3回)
登場から1年あまりのN700S新幹線電車。山陽新幹線でも、その姿を見られる機会が増えています。ゆりかごのようなシートや聞き取りやすくなった車内放送の音響はもちろん、忘れ物の注意とされる停車駅が近づくと明るくなる照明は、夜乗るとウトウトしていても、パッと目覚められる快適さを感じられます。公式発表されているN700Sの列車をはじめ、最近はそれ以外の列車でもN700Sが当たってラッキーという方は多いかも知れませんね。
首都圏・中京圏に続く関西圏の焼売駅弁として、最近注目を集めているのが、神戸駅弁「淡路屋」が、今年(2021年)6月4日に発売した「神戸中華焼売弁当」(1000円)です。地元の方に愛されている神戸の中華料理店「三宮一貫樓」とコラボして誕生しました。ともに新神戸駅に店を構える業者として、コロナ禍の苦しさを共有するなか、今回の新作開発と相成ったそう。神戸の風景が描かれた赤いパッケージが食欲をそそりますね。
【おしながき】
・白飯 黒ごま
・三宮一貫楼 特製焼売 醤油 マスタード
・麻婆豆腐
・えびチリソース和え ゆでブロッコリー
・ケンミンの焼ビーフン
・菜の花ごま油和え
・ザーサイ
旨味たっぷりの肉がぎっしりと詰まった焼売が3個入った「神戸中華焼売弁当」。中華料理店とのコラボで、エビチリ、麻婆豆腐のピリ辛感も本格派です。俵型ご飯を麻婆豆腐と一緒に麻婆丼としていただくのも大いにアリかも。さらに、あの「ケンミンの焼ビーフン」が入っているのがいいアクセント。淡路屋によると、地元の方の支えもあって非常に好評で、おかずの評価も高いそうです。現在は、新大阪駅「駅弁にぎわい」での販売もあります。
三宮一貫樓の本店も近い神戸・元町を、ところどころ窓が開いた新快速電車が駆け抜けて行きます。今回は全て「東海道本線」の焼売駅弁を紹介しましたが、横浜は100年近い歴史を誇る自社ブランド、名古屋は地元人気惣菜店の子会社化、神戸は地元中華料理店とコラボという三者三様の背景がありながら、いずれも地元の方の愛情が深いのは共通点。いい時期に、ぜひ自分の足で東・名・阪「焼売」駅弁食べくらべを楽しんでみてください。
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連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/