東日本大震災後に発明 放射線防護壁の「アクアバリアール」

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黒木瞳がパーソナリティを務めるニッポン放送「あさナビ」(11月4日放送)に株式会社ネジロウ代表取締役社長で発明家の道脇裕が出演。震災後に思いついた発明について語った。

アクアバリアール

黒木瞳が、さまざまなジャンルの“プロフェッショナル”に朝の活力になる話を訊く「あさナビ」。11月1日(月)~11月5日(金)のゲストは株式会社ネジロウ代表取締役社長で発明家の道脇裕が出演。4日目は、子どもたちを守る“放射線をブロックする水の壁”について---

黒木)困りごとを発明で解決するネジロウでいらっしゃいますけれども、高速道路の騒音を消す防音壁も発明されたのですね。

道脇)高速道路の天井部分に音を消す装置を取り付けて、下を走っている騒音が反響しないように音を吸収して消してしまうという装置を発明しまして、それは実際に首都高さんで使っていただいています。

黒木)放射線を90%ブロックする水の壁というものもあるそうですけれども、これはどういうものですか?

道脇)3.11が起こった直後、1週間に数十種類の発明をしました。それは起こることを予測しました。短期的な部分と、長期的な部分で対策案を先に考えておこうということで、まず「放射線を見えるようにしよう」と考えたのです。放射線防護の考え方です。見えて防いで、そのまま放置するわけにいかないので、除染の方法論をいろいろ発明して、最終的には、取り除いたものの最終処分方法を発明する。大きく括ると4種類の発明を当時しました。そのなかの1つ、防ぐというのが、放射線防護壁で、「アクアバリアール」という名前で呼んでいます。

道脇裕 / 株式会社ネジロウ代表取締役社長

黒木)「アクアバリアール」はどのようになっているのですか?

道脇)身長より少し高いくらいの透明な容器で、そのなかに水を収容できるようになっています。それだけでは倒れてしましますので、建設現場ではよく使われている単管という鉄のパイプを中心に刺してつなげて行き、1つの壁にして、簡単に設置できるというものです。

黒木)つなげて行って。

道脇)透明にしているところに思いが入っていて、当時、単純に「子どもたちを守りたい」と思ったわけです。幼稚園や通学路をその壁で除線しているエリアとしていないエリアで区切ってあげるといいのではないかと思ったわけですが、それが鉄の壁やコンクリートの壁であれば、それこそ刑務所みたいになってしまうわけです、日が遮られて。

黒木)そうですね。

道脇)そこから、高い見えない壁で覆ってしまうと、門から出た先にバイクや車が通っていても見えないではないですか。そうすると、両方から見えないので、事故になりやすい。そこで透明にする必要がある。水を使えば、α線、β線、γ線、X線や中性子線、あらゆる放射線をそれなりにブロックすることができるので、水をベースにした壁をつくろうと考えたわけです。

黒木)現在、それも実用化されているのですか?

道脇)これは、残念ながら実用化されていません。試作品をつくって、ある会社の協力を得て、性能検証まで行って、性能が出るということが判明はしていますけれども、そこで止まってしまっています。

黒木)どなたかそれをやりたいとおっしゃる方がこれから出てくるかも知れませんね。

道脇裕 / 株式会社ネジロウ代表取締役社長

道脇裕 / 株式会社ネジロウ代表取締役社長

◎社会や企業が「どうしても解決することが出来なかった問題」「困りごと」を常識を打ち破る発明で次々と解決する発明家。

■1977年・群馬県生まれ。発明家・技術者。幼少期から2万件の発明・考案。
■1988年、小学5年生のとき、学校教育に疑問を抱き・小学校を自主休学。物理学者であった母親の研究室で実験や電子工作などに熱中。
■中学時代は漁師やとび職などを経験。
■19歳のとき、自転車事故を経験し、緩まないネジの構造を思い付く。
■2009年に「株式会社ネジロウ」を設立。これまでの「緩まないネジは作れない」という業界の常識を破り、世界初の絶対に緩まないネジ「L/Rネジ」を考案。2000年以上、誰も解決できなかった超難題をその発想で解決した。
■そのほか、高速道路の消音システム、放射線による被爆を防ぐための装置、さらには高齢者など握力の弱い人でも簡単にペットボトルの蓋を開けられる器具など、発明は多岐にわたり、500以上の特許を取得。

番組情報

ENEOSプレゼンツ あさナビ

毎週月曜〜金曜 6:43 - 6:49

番組HP

毎朝、さまざまなジャンルのプロフェッショナルをお迎えして、朝の活力になるお話をうかがっていく「あさナビ」。ナビゲーター:黒木瞳

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