富山の春の味覚・ホタルイカを駅弁で味わってみた!
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「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
春は、旬の味覚が楽しい季節。北陸・富山の春の味覚といえば、ホタルイカが有名です。ますのすしで知られる富山駅弁・源でも、この時期は毎年、ホタルイカをたっぷり使った駅弁を、期間限定で販売しています。私も富山の春を感じに、新幹線にビュンと乗りました。
金沢開業から7年を迎えた北陸新幹線。大宮駅を利用する東京北部の方にとっては、大宮から長野まで50分台、富山まで1時間台で移動可能です。「富山の美味しい魚が食べたい!」と思ったらスグ新幹線に飛び乗ってしまえば、ウトウトしている間に目の前に富山湾の海の幸がドーン! 本物を知ることができるのは、やはり現地へ足を運んでこそ。気候のいい時期、旅をしっかり楽しんで、人生を豊かなものにしたいですよね。
富山湾の春の旬といえば「ホタルイカ」! 3月に解禁された漁は、沖合2~3キロの場所で行われていて、産卵のため、海の深いところから海面近くに押し寄せてくる体長5cm~7cmのホタルイカを、定置網で曳き揚げていると言います。そんなホタルイカを楽しめる駅弁が、富山駅弁・源の春限定駅弁「蛍いかの釜飯」(1000円)です。今シーズンは5月8日まで、富山・新高岡・金沢各駅にある源の売店で販売されています。
(参考)富山県公式観光サイトほか
【おしながき】
・たけのこの炊き込みご飯
・ほたるいかの含め煮
・ますひれうま煮
・えび白煮
・煮物(椎茸、わらび、たけのこ、きぬさや)
・金平ごぼう
・酢蓮根
・赤かぶの酢漬け
釜形容器の蓋を開けると、真ん中にホタルイカが現れました。酢味噌和えではなく、釜めしの具材として味わうのはちょっと新鮮な感覚です。お隣・栗の甘露煮は、ホタルイカの淡い光をなぞらえたものだそう。さっそく箸を入れると、ご飯が竹の子ごはんでした。竹の子は具材としても載っていて、山菜のわらびとともに、雪国に暮らす皆さんの春の喜びを感じさせてくれます。源自慢のますひれうま煮も、柔らかく煮込まれていて存在感十分です。
日本海のホタルイカは、兵庫・浜坂の辺りから新潟・糸魚川の辺りにかけて、よく獲れると言います。なかでも、富山県東部にある滑川漁港が、富山の代表的な水揚げ地。滑川は、新幹線の駅はありませんが、富山駅からあいの風とやま鉄道の普通列車でも15分ほど。駅から歩いて行ける距離には、道の駅に併設された「ほたるいかミュージアム」もあります。大型連休は、旬の味覚をじっくり体験したいものです。
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連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/