善光寺御開帳記念! 「あの食材」と“キムタク”に注目した長野駅の期間限定駅弁とは?

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。

画像を見る(全9枚) 信州 山のおもてなし

信州・善光寺では“7年に一度の”御開帳が行われています。新型感染症の流行のため、1年延期されましたが、ようやく開催にこぎつけ、長野のまちは賑わいを取り戻しています。この御開帳に合わせ、全国から多くの人が訪れることから、長野駅にも“御開帳記念”の駅弁が登場するのが恒例となっています。もちろん今回も、期間限定の駅弁が販売中。私も久しぶりに長野のまちを訪ねてみました。

E7系新幹線電車「かがやき」、北陸新幹線・長野~飯山間

信州・善光寺平を駆け抜けて行く北陸新幹線「かがやき」号。途中、上野・大宮・長野・富山に停車(上野は一部通過)して、東京~長野間は約1時間20分、金沢~長野間は1時間あまりで結ばれています。北陸新幹線は、長野駅でJR東日本とJR西日本の乗務員さんの交代が行われます。長野駅直前での乗換案内も、東京から来ると「○番線」、金沢から来ると「○番のりば」と変わるのが、放送の“聴きどころ”です。

善光寺平洪水水位標

長野市郊外のりんご畑や水田、そして新幹線の車両基地が広がるこの辺りは、令和元(2019)年の台風19号(東日本台風)で、千曲川が氾濫して、大きな被害を受けました。新幹線の高架脇にも80年あまりの歴史を誇る「善光寺平洪水水位標」があって、人が昔から水と戦ってきた地域であることが伺えます。できるだけ被害を増やさないためにも、このような“被害の継承”は大切なことですね。

長野駅

そんな長野市の玄関・長野駅は、かつて善光寺を模した仏閣型駅舎で親しまれましたが、平成9(1997)年の新幹線長野開業に合わせて、近代的な駅舎に改築されました。さらに、平成27(2015)年の北陸新幹線金沢延伸に合わせて、善光寺口が大きくリニューアル。信州の杉の木を使った門前回廊が整備され、現代的でありながら、温もりのある駅舎にバージョンアップして、善光寺の御開帳とも重なり、大いに賑わいました。

善光寺付近の風景

それから7年。いま善光寺で御開帳が行われています。善光寺御開帳とは、絶対秘仏の御本尊の身代わり「前立本尊」を7年に1度、特別にお姿を拝むことができる行事です。本堂の前には回向柱が建立され、触れるだけでもご利益があるとされています。当初は2021年に行われる予定でしたが、感染症の流行で1年延期され、分散参拝を促すため、通常より約1ヵ月長い6月29日までの日程で開催されています。

信州 山のおもてなし

“牛に引かれて善光寺詣り”という伝説もあり、何となく、御開帳という言葉に“魅かれて”、信州を訪ねる方も多い時期。せっかくなら駅弁も“御開帳記念”のものを選びたいですね。長野駅弁・デリクックちくまが製造する「信州 山のおもてなし」(1300円)は、御開帳期間限定のジビエを使った駅弁です。ジビエ料理は長野県立大学健康発達学部の学生達が提案し、駅弁コンセプトや栄養価についても、学生さんが関わったと言います。

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【おしながき】
・キムタクご飯
・鹿肉そぼろご飯
・鹿肉竜田揚げ
・厚焼き玉子
・高野豆腐含め煮
・こごみ煮しめ
・きのこ七味味噌和え
・焼姫竹
・長芋酢漬
・パプリカ
・花豆煮
・杏シロップ漬け

信州 山のおもてなし

ふたを開けると、鹿肉のそぼろご飯に鹿肉の竜田揚げというジビエ料理が目を引きます。長野市ジビエ加工センターで、念入りに加工処理された鹿肉を使用しているそうで、ほとんど臭みもなくて、これは食べやすい! デリクックちくまの方も「ジビエ初心者の方でも食べやすく仕上げた」と胸を張ります。なお、そぼろご飯とコンビを組むのは“キムタクご飯”。塩尻市の中学校(一部)で出されていた給食がルーツで、キムチとたくあんを混ぜ込んだご飯として、最近ではメディアに取り上げられる機会も増え、広く知られるようになりました。

SR1系電車・快速「軽井沢リゾート」、しなの鉄道北しなの線・豊野~牟礼間

前回の御開帳から7年。信州の鉄道風景も少しずつ変わりつつあります。とくに旧・信越本線を引き継いだ「しなの鉄道」では、国鉄生まれの車両の世代交代が進行中。週末には、軽井沢~長野・妙高高原間で運行される快速「軽井沢リゾート」も運行され、のんびりとした旅が楽しめます。なお、駅弁「信州 山のおもてなし」は、食材調達の都合で販売延長予定はないそう。いまだけの駅弁、信州の山並みを眺めて存分に味わいたいですね。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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