「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。
上越と北陸の新幹線が走り、首都圏の通勤電車が製造され、7社の駅弁業者が健在の“鉄道王国”新潟。新潟の発祥の地として知られるのが上越市の直江津駅です。現在はえちごトキめき鉄道の本社が置かれ、鉄道のテーマパークもオープンし、いままで以上に「鉄道のまち」として、その存在感を増しています。今回は、直江津に登場した、あの名物駅弁の“姉妹駅弁”に注目しました。
北陸新幹線の開業に伴って、在来線の信越本線(妙高高原~直江津間)・北陸本線(市振~直江津間)を引き継いだえちごトキめき鉄道。2021年に登場した、国鉄時代の急行列車を彷彿とさせる「観光急行」が日本海に沿って快走します。直江津駅構内の「直江津D51レールパーク」も、大型連休でオープンから1周年を迎えて、ますます盛況。改めて、鉄道旅の魅力を満喫されている方も多いようです。
この「直江津D51レールパーク」のオープンとともに誕生した直江津駅の駅弁と言えば、「ホテルハイマート」の「にしんめし」(1200円)。「駅弁味の陣」で駅弁大将軍を獲得した「鱈めし」「さけめし」に続く第3弾として、以前販売されていた駅弁「親子にしん」を大きくリニューアルする形で登場しました。「観光急行」やリゾート列車「雪月花」の発着時には、直江津駅で立売りが行われる他、上越妙高駅の売店「山﨑屋」でも販売があります。
【おしながき】
・汐ふき昆布の炊き込みめし 錦糸玉子
・身欠きにしんの甘露煮
・数の子
・にしん昆布巻き
・にしん菜の花醤油漬け かんぴょう
・はじかみ
・大根みそ漬
ホテルハイマートの「○○めし」シリーズではおなじみ、汐ふき昆布の炊き込みご飯の上に身欠きにしんの甘露煮と数の子の親子がたっぷりと載っている「にしんめし」。甘露煮の甘さと数の子の塩っ気でバランスを取りながらいただくのが楽しいひとときです。やっぱり、昆布のご飯と日本海らしい海の幸は相性抜群。「駅弁味の陣2021」では、惜しくも副将軍でしたが、実力の高さは十分。直江津駅弁の楽しみが、また1つ増えました。
上りの北陸新幹線「はくたか」が東京を目指します。鉄道旅で、お出かけの帰りに駅弁をいただきたい場合は、週末を中心に完売することも多いので、事前の予約がお薦めです。ホテルハイマートではスマートホンなどからQRコード等で気軽に駅弁を予約できるようになっています(1~3日前までの予約、ホテルのフロントのみ、詳しくは公式HPを確認)。鉄道の旅を、美味しいもので気分よく締めくくるためにも、事前の準備は抜かりなく!
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連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/