東海道新幹線から海の景色と一緒に“愛でたい”! ダブル煮魚駅弁登場

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。

二段重 海~金目と鯖の煮魚~

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新年の街角には、「春の海」の琴の音色がよく聞こえてきます。新春の真っ青な海の色は、思わず背筋が伸びそうなくらい、気持ちがいいものです。東京から東海道新幹線で下ると、最初に海が見えるのが、小田原駅を出た辺り。相模湾の海の幸は、金目鯛が有名です。この金目鯛の煮魚と鯖の味噌煮を一緒に味わうことができる駅弁が、東海道新幹線の主要駅に登場しています。なぜ、この2種の魚で“煮魚駅弁”が開発されたのでしょうか?

N700S新幹線電車「こだま」、東海道新幹線・小田原~熱海間

N700S新幹線電車「こだま」、東海道新幹線・小田原~熱海間

東海道新幹線「こだま」の下り列車が、小田原駅をあとに、スピードを上げながらみかん山の間を突き抜けていきます。東海道新幹線の小田原~熱海間は「海が見える」区間。車窓にパーッと青い海が広がると、気持ちが上がりますね。東海道新幹線では、他に浜松~豊橋間の浜名湖付近や、豊橋~三河安城間の蒲郡付近などで、A席側に海を望むことができます。

二段重 海~金目と鯖の煮魚~

二段重 海~金目と鯖の煮魚~

車窓に広がる相模湾・相模灘ゆかりの魚といえば、金目鯛と鯖でしょうか。西湘から伊豆にかけては金目鯛料理が名物。三浦半島には鯖のご当地ブランドもあります。東海道新幹線でそんな車窓の海を思い浮かべていただきたい駅弁といえば、ジェイアール東海パッセンジャーズが、2022年10月に発売した駅弁の新しいブランド、「車窓食堂」の「二段重 海~金目と鯖の煮魚~」(1380円)かも知れません。

二段重 海~金目と鯖の煮魚~

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【おしながき】
(一の重)
・白飯 ごま
・深川めし
(二の重)
・キンメダイの煮付け
・サバの味噌煮
・玉子焼き
・煮物(椎茸、いんげん、がんもどき)
・梅干し
・山葵入り昆布の佃煮

二段重 海~金目と鯖の煮魚~

二段重 海~金目と鯖の煮魚~

「二段重 海」も、ご飯の重とおかずの重の二段重ね。ご飯は白ごまがふられた白飯と、あっさりとした深川めしの2つの味が楽しめます。おかずは、金目鯛の煮つけと鯖の味噌煮の“ダブル煮魚”を玉子焼きや煮物の定番料理が脇を固めます。ジェイアール東海パッセンジャーズでは、設立20年を機に煮魚に新たに挑戦。さらに20年の“めでたい”駅弁として金目鯛に、なじみのある鯖を加え、贅沢感のある弁当に仕上げたといいます。

N700S新幹線電車「のぞみ」、東海道新幹線・静岡~掛川間

N700S新幹線電車「のぞみ」、東海道新幹線・静岡~掛川間

東海道新幹線「のぞみ」が、富士山に見守られるように、駿河湾・伊豆半島を望みながら下っていきます。東海道新幹線は“車窓の変化が楽しい”新幹線。東京・名古屋・大阪の都会的な景色はもちろん、相模湾、富士山、茶畑、浜名湖、三河湾、木曽三川、関ヶ原から伊吹山、琵琶湖に京都の古寺まで、日本のオイシイ景色がギュッと詰まっています。この景色の魅力を引き立たせてくれる、山と海の2つの新作駅弁、評判も上々とのこと。液晶画面を見つめる旅もいいですが、時には駅弁と一緒に、「車窓」を眺めてみませんか。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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