姫路の老舗駅弁屋さんが、学生たちと作った兵庫県の魅力いっぱいの「ちらし寿司」駅弁とは?

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【ライター望月の駅弁膝栗毛】
「駅弁」食べ歩き20年・5000個の放送作家・ライター望月が、自分の足で現地へ足を運びながら名作・新作合わせて、「いま味わうべき駅弁」をご紹介します。

兵庫の味力 まるっとちらし寿司~ミルベルフルール~

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兵庫デスティネーションキャンペーン推進協議会が音頭を取って、兵庫県内の老舗駅弁業者と兵庫県内の大学に通う学生たちがコラボして作り上げた駅弁。姫路を拠点に駅弁を製造する駅弁屋さんから7月に登場した新作は、兵庫各地の食材を使った彩り華やかな「ちらし寿司」に仕上げられました。

N700S新幹線電車「のぞみ」、山陽新幹線・新大阪~新神戸間

N700S新幹線電車「のぞみ」、山陽新幹線・新大阪~新神戸間

兵庫県西宮市の山陽新幹線記念公園に差し掛かった「のぞみ」が、長さ約16kmの六甲トンネルに吸い込まれていきます。山陽新幹線は「のぞみ」「ひかり」をはじめ、九州新幹線直通の「みずほ」「さくら」も運行。さらに、「こだま」には500系新幹線電車も健在です。親子連れも多く訪れる公園の最寄りは、阪急今津線甲東園駅。近くには関西学院大学のキャンパスがあります。

兵庫の味力 まるっとちらし寿司~ミルベルフルール~

兵庫の味力 まるっとちらし寿司~ミルベルフルール~

“兵庫テロワール旅“をコンセプトに開催中の「兵庫デスティネーションキャンペーン」では、姫路の駅弁業者・まねき食品と関西学院大学経済学部の学生がコラボした弁当が販売されています。その名も「兵庫の味力 まるっとちらし寿司~ミルベルフルール~」(1500円)。「ミルベルフルール」とはフランス語で「たくさんの花」の意味。“百花繚乱、彩り鮮やかな献立”を兵庫に咲く花になぞらえ、テロワールと同じフランス語で名付けたと言います。

兵庫の味力 まるっとちらし寿司~ミルベルフルール~

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【おしながき】
・酢飯
・但馬牛の煮付け(但馬)
・淡路産玉ねぎ煮(淡路)
・瀬戸内しいたけ煮(播磨)
・黒豆煮(丹波)
・甲南漬(摂津)
・海老甘酢漬け
・いくら醤油漬け
・錦糸玉子
・煮物(姫路城型人参、パプリカ、絹さや)
・枝豆のむき身
・あさり佃煮
・酢蓮根
・ガリ

兵庫の味力 まるっとちらし寿司~ミルベルフルール~

兵庫の味力 まるっとちらし寿司~ミルベルフルール~

花がいっぱい描かれたスリーブ式包装を開けると、SDGsを考慮して「経木」を使った丸いわっぱ型の容器に、ぎっしり詰まった彩り華やかなちらし寿司が現れました。酢飯の上に載った具材のなかでも目を引くのが、但馬牛と淡路の玉ねぎ。他に瀬戸内しいたけ煮の椎茸は、相生の里山で栽培されている肉厚のものを使い、丹波の黒豆に、酒どころで作られた甲南漬けが入って、兵庫“五国”の味覚が揃い踏みです。

223系電車「新快速」、山陽本線・須磨~塩屋間

223系電車「新快速」、山陽本線・須磨~塩屋間

須磨の海岸を新快速電車が駆けていきます。間近に迫るのは、明石海峡大橋と淡路島。有料座席「Aシート」連結の新快速なら駅弁も楽しめそうです。老舗駅弁業者と学生とのコラボ駅弁は、兵庫デスティネーションキャンペーンの特別プロジェクトとして約1年をかけて発売にこぎつけました。普段は、駅弁に触れる機会が少ないであろう若い世代ですが、まずは関わりを持つことで、駅弁文化の継承につながっていって欲しいと、切に願います。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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