小淵沢駅「プレミアム高原野菜とカツの弁当」(1,400円)~小海線に“天空にいちばん近い列車”「ハイレール1375」誕生!【ライター望月の駅弁膝栗毛】

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ハイレール1375

ハイレール1375

小淵沢駅の5番ホームに停まっているのは、今年(2017年)7月にデビューした小海線(こうみせん)の新しい観光列車「HIGH RAIL(ハイレール)1375」。
「天空にいちばん近い列車」をコンセプトに、既存のキハ110系、キハ100系気動車を改造して誕生した臨時の快速列車です。
8月中は火曜日を除くほぼ毎日、小淵沢~小諸間を1.5往復しています。

ハイレール1375

ハイレール1375

1.5往復になっているのは、日中に走る「HIGH RAIL1号・2号」に加えて、小淵沢18:20発の「HIGH RAIL星空」小諸行が運行されるため。
この列車は野辺山駅で18:58から20:01まで1時間3分停車し、小海線沿線の星空案内人による
「星空観察会」に参加できるようになっています。
日中の観光列車はたくさんありますが、“夜の観光列車”はチョット珍しい存在ですよね。

JR鉄道最高地点、小海線・清里~野辺山間

JR鉄道最高地点、小海線・清里~野辺山間(2016年撮影)

「HIGH RAIL 1375」の愛称は、もちろん小海線の清里~野辺山間にある標高1,375mの「JR鉄道最高地点」にちなんだもの。
小海線は標高1,000m以上の区間が35㎞ほど続くことから「八ヶ岳高原線」という愛称もあります。
ちなみに、駅としては「野辺山駅」が標高1,345.67mでJR線では最も高い場所。
JR線最高地点までは、野辺山駅前でレンタサイクルを借りれば、15分ほどで到達できます。

小淵沢駅

小淵沢駅

この「HIGH RAIL 1375」も、昨今の観光列車同様、「食」が1つのアイテムとなっています。
列車自体は「快速」ですので、普通乗車券+指定席券で乗車できますが、「食事」のあるプランは、3日前までの予約が必要な旅行商品となっています。
『空席があったので、ふと思い立って・・・』という時は、残念ながらいただくことは出来ませんが・・・
小淵沢には「駅弁」がありますよね!

プレミアム高原野菜とカツの弁当

プレミアム高原野菜とカツの弁当

その名も「プレミアム高原野菜とカツの弁当」(1,400円)!
小淵沢には、昭和45(1970)年発売開始の「高原野菜とカツの弁当」という名物駅弁があります。
コレはそのプレミアムバージョン!
数年前から夏の間だけ登場していて、今シーズンは7/25~8/31の間、販売しています。
通常は青い包装ですが、ゴールドの掛け紙となっており、高級感がありますよね!

プレミアム高原野菜とカツの弁当

プレミアム高原野菜とカツの弁当

【お品書き】
チキンカツ:山梨県産甲斐味鶏
レタス:山梨県北杜市産
セロリ:長野県諏訪郡原村産
きゅうり:山梨県北杜市産
ミニトマト:山梨県北杜市産
コーン:山梨県北杜市産
しめじ:長野県産
カリフラワー:長野県産
りんご:山梨県産
白米:新潟県産

プレミアム高原野菜とカツの弁当

プレミアム高原野菜とカツの弁当

元々あるレギュラーの「高原野菜とカツの弁当」は、駅弁では珍しい「生野菜」メインの駅弁。
日本を代表する高原野菜の産地・八ヶ岳高原を控える小淵沢ならではの駅弁です。
数年前から小淵沢駅限定販売となっていて、ただでさえ入手難易度の高い駅弁。
さらに高原野菜が旬を迎える夏の時期には、産地を地元・八ヶ岳周辺に限定したプレミアムバージョンを登場させているという訳なんですね。

プレミアム高原野菜とカツの弁当

プレミアム高原野菜とカツの弁当

個人的には、“日本一ラジオ向きな駅弁”だと思っています。
生野菜の『シャキシャキ!』と、チキンカツの『カリカリ!』。
調製から一定時間が経っているのに、素晴らしい歯ごたえが、最高に美味しい音を奏でます。
耳でこの音を想像しただけで、「あずさ」に飛び乗って出かけたくなりそう・・・。
付添のドレッシングをかけていますが、無しでも野菜のうま味で十分!
塩も添えられているので、野菜を楽しみたい方は塩でいただいていいかもしれません。

なお、特急を利用する場合は、「スーパーあずさ」のインアームテーブルでは収まりきらないので、可能なら「あずさ」の背面テーブルでいただくことをお勧めします。

ハイレール1375

ハイレール1375

運行開始以来、上々の人気と伝えられる小海線の「HIGH RAIL 1375」。
八ヶ岳と高原野菜の畑を眺めながら、一緒にオリジナルの食事を楽しむもよし、小淵沢の名物駅弁をいただくもいいでしょう。
高原の爽快な風が心地いい、のんびりとしたローカル線の旅。
コチラについては、また機会を作って「駅弁膝栗毛」でもご紹介することに致しましょう。

連載情報

ライター望月の駅弁膝栗毛

「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!

著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/

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