【ライター望月の駅弁膝栗毛】
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キハ183系・クリスタルエクスプレス、釧網本線・知床斜里駅
北海道における観光列車の可能性を探る、北海道庁主催の「北海道観光列車動向調査モニターツアー」。
私・望月、昨年(2017年)10月に「宗谷本線」で行われたツアーに続き、1月28日に行われた「氷雪のネイチャーロード 純白冬紀行・釧網本線」のBコース(網走発)に参加。
キハ183系「クリスタルエクスプレス」の旅を満喫してまいりました。
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キハ40(4両編成)とクリスタルエクスプレス
【今回の行程】
網走9:25―北浜9:41/9:51(オホーツク海に一番近い駅)―浜小清水10:00/10:20(併設の道の駅でショッピング)―知床斜里10:39/11:30(地元の皆さんのおもてなし)―川湯温泉12:21/12:45(洋館造りの駅舎を見学、バスに乗り換え)・・・川湯温泉13:00/13:50(川湯観光ホテル・昼食:北海ちゃんこ鍋)・・・屈斜路湖(バスから白鳥見学)・・・摩周湖第一展望台14:35/14:50―摩周15:05/15:30(再び列車に乗り換え)―茅沼16:07/16:23(タンチョウを見学)―釧路17:07
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北浜駅からの知床連山
今回のモニターツアーは「日帰り」で1/27に釧路発、28に網走発のコースで設定されました。
列車内は概ね2人掛けのシートを1人で使う程度で、ゆったりとした雰囲気です。
網走を定刻通り発車したクリスタルエクスプレスは15分ほど走って、最初の北浜に停車。
普段は普通・快速列車しか停まらない駅に、特急車両が停まるのも珍しい風景です。
この日は好天に恵まれ、オホーツク海の向こうに知床の山並みを望むことが出来ました。
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オホーツク海の沖に現れた流氷
北浜は「オホーツク海に一番近い駅」としてご紹介したばかりですが、ツアーが行われた日は、残念ながら駅周辺で流氷を望むことは叶いませんでした。
しかし、沖を望むと、水平線付近に「白い塊」が!
網走地方気象台もこの塊を「流氷」と認め、1月28日が今季の「流氷初日」に・・・。
私自身、冬の釧網本線で初めて、「流氷」を肉眼で見ることが出来ました!!
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クリスタルエクスプレスで行われた車内販売
今回のツアー列車では、網走~知床斜里間で、網走市観光課の皆さんなどによる「車内販売」が行われました。
内容は3/4まで運行されている観光列車「流氷物語号」をはじめとした鉄道グッズがメインで、中には実用性のあるタオルなど、売り切れるグッズも・・・。
今季の「流氷物語号」向けグッズの先行販売も行われ、盛況となりました。
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車窓からの斜里岳
浜小清水駅でもおもてなしがあって20分の停車。
阿寒の山並みと知床連山の間にそびえる日本百名山の1つ・斜里岳が見えてくれば、クリスタルエクスプレスは知床観光の拠点・知床斜里駅へ・・・。
ウトロ温泉へは、駅前のバスターミナルから斜里バスに乗れば50分ほどで行けます。
今回のツアー列車は、知床斜里駅で51分の大休止となりました。
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知床斜里駅でのおもてなし
知床斜里駅では、参加者にアツアツの「でんぷん団子」とにんじんジュースのプレゼント。
「でんぷん団子」は斜里の名産だそうで、地元産のじゃがいもで作られていて、ほんのり甘く、もちもちした食感が特徴。
何度か知床への乗り換えに知床斜里駅を使っていますが、この味に出会ったのは初めて!
こういったツアーだからこそ出会える、ご当地の味って嬉しいですよね。
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クリスタルエクスプレスとキハ54形・快速「しれとこ」、釧網本線・知床斜里駅
51分の停車時間、鉄道好きの皆さんは、知床斜里駅近くの跨線橋に集まってきました。
それというのも、この時間に、快速「しれとこ」号同士のすれ違いが観られるのです。
11時10分過ぎ、駅舎前の1番線に釧路行の快速「しれとこ」、向かいの2番線に網走行の快速「しれとこ」、そして3番線にモニターツアーの「クリスタルエクスプレス」が並びました。
知床斜里での列車のすれ違いは、通常1日3回程度なのに、1~3番線がぎっしり埋まって、しかもその1つが「クリスタルエクスプレス」というのは、かなりレアな風景ですね!
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車内でのおもてなし
知床斜里を出た列車は、次の停車駅・川湯温泉に向かってひた走ります。
この時間に各車両を釧路市親善大使も務めるフォークデュオ・ヒートボイスのお2人が巡って歌を披露し、車内を盛り上げます。
実はこの区間、車窓がちょっと退屈なので、なかなか考えられたツアーですよね!
最近は、各地の観光列車における“車内ライブ”も増えてきています。
私自身、「西武鉄道」や肥薩おれんじ鉄道のレストラン列車などで、何度か体験しています。
鉄道と音楽はとても相性がいいと思うのですが、気動車にはエンジンの音があり、電車にはモーターの音があり、レールのジョイントの音もあります。
この音を車内で生演奏する曲に上手く絡めることは出来ないだろうかといつも感じます。
つまり、運転士さんたちと心を1つにして生まれる音楽があったら、どんなに魅力的な列車になるだろうかと思うのです。
列車に何度も乗っていれば、エンジンやモーターが唸るタイミングや見える車窓のタイミングもある程度、決まっていることも分かるので、その路線ならではの音楽(歌)も可能では!?
こんな“究極の車内ライブ”・・・、出来るアーティストさんの登場を心よりお待ちしております。
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磯宴(かに・いくら)
そんな観光列車の“宴”気分を盛り上げるべく、この日はホテルの朝食を敢えて抜きまして、網走駅の駅弁で朝食を取りました。
その名も「磯宴(かに・いくら)」(1,200円)!
網走駅弁“磯宴(いそうたげ)シリーズ”の、最もベーシックなバージョンです。
製造元はもちろん、網走駅で昭和初期から駅弁を手掛ける「モリヤ商店」です。
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磯宴(かに・いくら)
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磯宴(かに・いくら)
オホーツク海を埋め尽くした流氷のごとく、大きなカニの塊と小さな1粒1粒のいくら、錦糸玉子が、ご飯の海をびっちりと埋め尽くしています。
もちろん真ん中のかには、網走駅弁の定番「かにめし」で使われているのと同じ、地元産をメインに炊きあげられたズワイガニ。
網走で魚介にありつけていなかったら、間違いなく選びたくなる駅弁です。
確実な入手には、電話予約(0152-43-2015)がお薦めです。
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キハ183系・クリスタルエクスプレス
キハ183系「クリスタルエクスプレス」に揺られて真冬の釧網本線を巡る、北海道観光列車モニターツアーの旅。
次回は後半、ツアーだけの特別企画、あの名物駅弁の“立ち売り”の模様をご紹介します。
連載情報
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ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/