【ライター望月の駅弁膝栗毛】
首都圏ではどうしても、チョットの雪でも鉄道網はタイヘンなことになってしまいます。
その中にあって、一番涼しいカオで走っていたのが「上越新幹線」。
在来線各線が遅れや混雑に見舞われる中、大きな遅れもなく、安定して運行されました。
さすが、日本有数の豪雪地帯を走る新幹線!
上州・越後のスノーリゾートや温泉地へも、安心して足を伸ばすことが出来ますよね。
そんな上越新幹線の主要駅の1つ・高崎駅の駅弁は、昔から新潟へのスキー客に愛されてきた歴史があるといいます。
昭和9(1934)年発売のロングセラー「鶏めし弁当」はその代表格ですが、今の時代なら、少々季節感あふれる駅弁が人気を集めるかもしれません。
今回は高崎の冬季限定駅弁、「上州冬の味わい弁当」(1,200円)をご紹介しましょう。
【お品書き】
・俵型ご飯(黒ごま)
・俵型生姜ご飯(刻み生姜、甘酢生姜漬)
・関東風おでん煮
・大和豚の生姜風味煮
・さつまいも煮、厚焼玉子、五目ボール
・なめこ生姜和え、ごぼう煮
・蓮根、長芋、南瓜の磯辺天ぷら
・ドライフルーツのコンポート
「高崎弁当」の冬駅弁恒例、生姜をたっぷり使った駅弁がこの冬も登場しました。
ふたを開けると、生姜ご飯、大和豚の生姜風味煮をはじめとした生姜を使ったメニューが並び、フワッと生姜の香りがして、食欲がそそられます。
上州は南部ではからっ風が強く、北部ではかなりの雪に見舞われる厳しい冬。
だからこそ生姜で体の中から温めよう・・・という思いが込められた駅弁は有難いですよね!
上越新幹線・上毛高原駅(群馬県みなかみ町)以北の各駅では、水をまいて雪を解かすスプリンクラーが、たくさん設置されています。
駅の近くでは、水を浴びながら新幹線が駆け抜けていくのも、ごく当たり前の風景。
万全の対策があるからこそ成り立つ「雪に強い新幹線」。
改めてそのスゴさを感じる、今シーズンの厳しい冬です。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/