【ライター望月の駅弁膝栗毛】
千葉エリアを走る普通列車の主力・209系電車。
今から25年前の平成5(1993)年に誕生、京浜東北線を中心に活躍しました。
房総地区転用に当たって、塗色の変更をはじめ、運転台がある車両にボックスシートの設置、中間車にトイレの設置など、改造が行われました。
朝夕は最大10両編成で、千葉の“庶民の足”となっています。
一方、千葉の“庶民の味”といえば、昭和40年代からの名物、千葉駅の「トンかつ弁当」!
千葉駅弁を手掛ける「株式会社リエイ 万葉軒千葉工場」が製造しています。
「トンかつ弁当」には、「JUMBOカツ弁当」(600円)という姉妹品があります。
「株式会社リエイ」によると、この駅弁は昭和60(1985)年頃から販売されていましたが、平成20(2008)年に、一度は惜しまれながら販売を終了しました。
しかし、多くの方からカムバックの声を受け、平成27(2015)年に復活を果たした駅弁です。
復活に当たって、掛け紙・容器など、一部がリニューアルされました。
レギュラーの「トンかつ弁当」との大きな違いは、ご飯が「大盛」になっていること。
そして、トンかつ弁当に入っている「筍の煮物・胡麻昆布・しば漬け」のおかずに加え、赤ウインナーと人参の煮物が入っているのが特徴です。
特に赤ウインナーは、自然と少年時代が思い出されてくる、実に懐かしい味わいです。
ソースがしみ込んだ“ペチャカツ”をそのままいただいても、付添のソースをかけても美味!
「株式会社リエイ」によると、ソースは発売以来、ずっと変わらないものを使用しているそう。
『トンかつ弁当のソースが好き!』という声も多いことから、ソースは今後も変えずにしっかりと受け継いでいきたいということです。
さらに! この「JUMBOカツ弁当」がなんと!!
6/12(火)~6/30(土)の期間限定で、「増量フェア」を展開しています。
千葉そごう売店、要売店(万葉軒千葉工場内)の2店舗限定で、初の取り組みだそうです。
いつもよりズシリと重みを感じながら掛け紙を外し、折のふたを外していくと、ソースがたっぷりしみ込んだあのカツの下に・・・もう1枚カツが!!
肉のほうが多くて、大盛りの白いご飯にカツがめり込んでおり、“特盛”感もたっぷり。
しかもお値段は、600円のままで据え置きというのも有難いものです。
私が売店を観察したところでは、早々に完売してしまうこともある様子。
お腹と共に、千葉の皆さんの「トンかつ弁当“愛”」にも満たされました。
4両編成と6両編成の車両がある千葉エリアの209系電車。
需要に合わせて、4両、6両、8両、10両と、様々な組み合わせで運行されています。
列車によっては、ボックスシートの比率が高くなることもあり、駅弁旅にも好都合。
時には、千葉の“庶民の足”で、千葉の“庶民の味”を味わってみてはいかがでしょうか。
連載情報
ライター望月の駅弁膝栗毛
「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介!
著者:望月崇史
昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。
駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/